東北地方も23日に梅雨入りし、夏に向けて暑さが本格化する中、スズメバチなど危険なハチの活動が早くも活発になってきているという。宮城県でハチの駆除を行う業者に密着し、対処法を聞いた。

例年より早い“ハチの脅威”

スズメバチ科のアシナガバチ
スズメバチ科のアシナガバチ
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夏から秋にかけて増えるハチに刺される被害。厚生労働省の人口動態統計によると、おととしは全国で20人が刺されて死亡した。例年であれば、スズメバチは7月から10月にかけて、アシナガバチは7月から8月にかけての時期が最も活発になる時期だ。しかし、今年は暑さの影響で早くも駆除の依頼が殺到しているという。

スズメバチハンターに密着

「終末殺蜂」をキャッチフレーズに活動するスズメバチハンターの佐藤進さん。これまで600件以上の依頼を受けてハチの巣を駆除し、その様子を動画共有サイトで配信してきた。

佐藤さんがこの日向かったのは、大河原町にある公園の隣にある消防団のポンプ小屋。アシナガバチの巣があるという。小さい巣も入れるとその数は11個。アシナガバチはスズメバチの仲間で毒性は強くないものの、刺されると強い痛みを伴い、アナフィラキシーショックにより死亡することもある。

佐藤さんは全身を覆う防護服を着て、作業にとりかかった。長いノズルの先から駆除スプレーを噴射。アシナガバチが死んだのを確認して巣を取り外す。駆除はわずか5分ほどで完了した。巣を見せてもらうと、中にはアシナガバチのサナギが。これから羽化し、仲間を増やして巣を大きくしていく段階だったという。

放置するとどんどん大きく

佐藤さんが去年、丸森町で駆除したというキイロスズメバチの巣を見せてくれた。直径50センチほどの大きさがある巨大な巣。10月ごろまで放置されていたもので、巣の中にはおよそ500匹ものハチがいたという。ハチが増えるほど、刺される危険性は増す。巣が大きくなる前のこの時期に駆除することが大切だ。

ピークの8月や9月には多い時で1日6件ほどの駆除依頼があるという佐藤さん。つづいては、民家の軒先にできたハチの巣の駆除に向かった。

早めの対策が安全につながる

「娘も小さいので早めに駆除してもらいたいと思ってお願いした」乳児を抱く母親の視線の先にあったのはゴルフボールほどの大きさのアシナガバチの巣。

駆除を依頼した家族 庭に出るのも不安だったという
駆除を依頼した家族 庭に出るのも不安だったという

今は女王蜂が1匹で巣作りをしている段階で、まだそれほど大きくないが、放置すると働き蜂の羽化が始まり、巣はどんどん大きくなってしまうという。

スプレーを噴射されると女王蜂はすぐに落ちた
スプレーを噴射されると女王蜂はすぐに落ちた

佐藤さんはここでは市販のスプレーを使って駆除。巣が大きくなる前であればあるほど、駆除の手間は少ないという。ただ、大きくなるにつれて駆除の際の危険性は増すため、子供の拳より大きい巣は専門業者に駆除を頼んでほしいと話す。

巣が作られやすい場所とは

心配なのは、自宅の周りに危険なハチの巣ができていないかどうか。佐藤さんに注意すべき場所を教えてもらった。ハチの巣が作られやすい場所は、雨風をしのげて直射日光が当たらない静かな場所。例えば、軒下や植木鉢、エアコンの室外機や換気扇のダクトの中などだ。巣の場所が分からないが、ハチの姿が見えるときは、ハチ用の駆除エサ剤を置くことも有効だという。

梅雨を挟み、スズメバチの巣はどんどん大きくなる。駆除が簡単な今の時期に対策しておくのがおすすめだ。(トップ画像は「スズメバチハンターのハチ駆除ちゃんねる【終末殺蜂家】」提供)

仙台放送
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