慣れ親しんだ風景を記憶に刻みます。JR岡山駅前の整備事業に伴い噴水の撤去が5月29日から始まりましたが、同じく撤去が決まっているのが桃太郎像を囲むモニュメント「吉備沃野」です。変わりゆく景色を後世に残そうと写真の展示会が岡山市で開かれています。

(戸田奈沙記者)
「銅板には岡山の市町村名が刻まれています。奥にある噴水と同様、撤去されることが決まっている」

JR岡山駅前の桃太郎像を囲む直径約26メートルの円形モニュメント「吉備沃野」。23年前、西暦2000年を記念して県が設置したもので当時、県内にあった78全ての市町村の名が刻まれています。

備前焼や万成石など県産の素材を敷き長年、岡山駅前の風景として親しまれてきましたが岡山市が進める路面電車の乗り入れ事業による整備に伴い6月末の完全撤去が決まっています。去り行く景色を心に刻もうと岡山市で開かれているのが「さよなら吉備沃野」と題した写真展です。

(主催したNPO法人「音楽の砦」松原徹理事長)
「(応募は)多かった。先月(4月)中旬から一気に来てこれだけ集まった」

展示されているのは一般の人などが吉備沃野で撮影した約100点の作品です。

(作品の応募者)
「(岡山駅前で)目に付くのは桃太郎像や噴水。地面は気に留めていなかった。今回、吉備沃野の作品募集でこういうものだったんだと」

県内に住む70代の男性が撮影したのは吉備沃野の上でハトがキスをしているように見える作品です。

(作品の応募者)
「ハトも多いし人も集う。無くなるのは寂しい」

2羽のハトがモニュメント撤去後の再会を約束していると感じ、駅前の風景が変わってもこの場所で時を刻む決意を表現したといいます。グランプリに選ばれたのは70代女性の作品「さようならシンボル」。撤去される2つのシンボル噴水と吉備沃野をコラージュさせた作品です。

(主催したNPO法人「音楽の砦」松原徹理事長)
「今回応募者の大半が70代。我々の年代から70代は昔から見てきた風景や文化、言葉を後世に伝えていく義務がある」

長年慣れ親しみそれぞれの思い出とともに記憶に刻まれている岡山駅前の景色。写真展「さよなら吉備沃野」は6月2日まで岡山市のルネスホールで開かれています。

岡山放送
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