札幌市中央区の円山動物園に「オランウータンとボルネオの森」がオープンしました。

 今までにない仕掛けがいっぱいの新施設。その見どころを、ボルネオの森をよく知る小菅正夫さんに聞きました。

 5月21日午前11時にオープンした「オランウータンとボルネオの森」。

 オランウータンの生息地、東南アジアのボルネオ島の熱帯雨林を再現しています。
 
 広さは今までの「類人猿館」の3倍で、天井の高さは8m。本物の熱帯雨林の植物が植えられていて、定期的に「スコール」を降らせる仕掛けもあります。

 ここでメスのレンボー、オスの令斗と弟路郎の3頭が飼育される予定です。

 「オランウータンの子どもと母親が楽しそう」

 「植生がすごかった。動きも生き生きとして、よい展示だった」(いずれも来園者)

 「オランウータンとボルネオの森」で、どんな楽しみ方ができるのか?

 ボルネオ島を10回以上訪れている、円山動物園参与の小菅正夫さんに見どころを聞きました。

【見どころ1 オランウータンの移動 “スウェイ”】

 「オランウータンの森での移動の仕方が『スウェイ』。棒のたわみを使って移動していく」(札幌市円山動物園 参与 小菅 正夫さん)

 「スウェイ」とは木の枝につかまり体重をかけてしならせ、弾みをつけて別の木に移動することです。

 「森の中での移動はロープにぶら下がるのではなく、ほとんどが『スウェイ』。向こうの太い木に行きたいなという時は、こちらの細い木をたわませて移動する。速い。『あーっ』という感じで行く」(小菅さん)

 細い木に見立てた柔らかい棒が設置してあるので、まるでボルネオの森を「スウェイ」で移動するオランウータンが見られるかもしれません。

【見どころ2 高さ8mの天井】

  「基本的にオランウータンは地面ではなく木の上にいる。木の上からこちらを見たり、排せつしたりする」(小菅さん)

 1977年に建てられた従来の「類人猿館」は、天井は高さが3mほどしかありませんでした。新施設ではそれが8mになったのです。

 「オランウータンがこちらを見ているのは、自分が安全だというのを自覚しているから見る余裕がある。この天井の高さは、オランウータンにとって必要な高さ」(小菅さん)

 天井が高くなったことで、森の中に住んでいるようなオランウータンを見ることができるようになりました。

【見どころ3 生物多様性】

 「ボルネオ島は生物多様性の島。3000~4000匹のオオコウモリが一定方向に飛んでいる。それを入れたいが難しいので、模型で入れている。昆虫の模型も入れているので、説明を受ける前に探してみるといい」(小菅さん)

 ボルネオ島の森に住む生物の模型や植物を配置することで、オランウータンの住む環境を再現しています。

 「これまでの動物園のやり方はその種類だけの展示。僕は共生展示を目指すべきだと思っている。生息地が同じ生物は、可能な限り同じ場所で暮らしていくべき」(小菅さん)

 今後はボルネオ島に住む生きた魚の展示を行い、植物も増やしていきたいということです。

北海道文化放送
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