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ーー2度の赴任、計9年の米国滞在を経て、ワシントン支局長松山俊行が、4月からBSフジの「プライムニュース」の新キャスターに挑む。

「9.11同時テロ」「トランプ政権の誕生」という激動するアメリカを目撃し、「ニュース報道」という仕事への認識そのものが変わったと言う。

「日本は世界への情報発信が足りない」これが、松山キャスターが考える日本の課題。
松山俊行のアメリカ報告。ーー

刻一刻と変わる情勢を詳細に伝える

世界の政治・外交の中心地とされる米国・ワシントンに、2回にわたりあわせて約9年間滞在したことで、私の「ニュース報道」という仕事に対する認識は大きく変わった。

まず1度目の赴任では2001年の「9.11同時テロ」を現地で目の当たりに。

その後アフガン・イラク両戦争に突き進んでいくアメリカの姿、激変していく世界の様子を最前線で取材することで、日本に向けて刻一刻と変わる情勢を詳細に伝えることの重要さを認識した。

ほんのわずかな差が誰もが予想しない歴史を作る

また2014年からの2度目の赴任では、その後のトランプ大統領の誕生と「アメリカ第一主義」を掲げる政権の数々の特異な政策を追うことで、ほんのわずかな差が歴史を、誰もが予想しなかった方向に大きく塗り替えていく事実を思い知らされたのだ。

そのトランプ大統領が、いま側近を次々に更迭し、日本にとって最大の懸案事項である北朝鮮問題の行方も益々不透明になっている。

ポンペオCIA長官の国務長官抜擢、ボルトン元国連大使の国家安全保障担当大統領補佐官への起用など、「タカ派」で固められた布陣から、北朝鮮への武力行使の可能性を指摘する声も強まっている。

さらに対中国を中心とした「貿易戦争」の勃発も懸念され、トランプ大統領の口から発せられる言葉を世界中が固唾をのんで見守っているという状態だ。

日本を未だ「貿易摩擦の手ごわい敵」と考えているトランプ大統領

米国滞在中、私は何度かトランプ氏本人に直撃取材を行う機会があった。

彼は、繰り返し日本との関係を問いただす私の顔を見るたびに、笑いながら「ジャパンガイ」と指を指して近づいてきて、こちらの質問が終わらないうちから、「日本は貿易で米国を公正に扱っていない」と何度も不満をぶつけてきた。

北朝鮮問題などでの日米連携が重要視される中にあっても、彼の頭の中には日本が未だ1980年代さながらの「貿易摩擦の手ごわい敵」と映っていることの証左かもしれない。

日本は世界への情報発信力が足りない

こうした大統領の固定観念の背景には、日本の現状について、日本から世界への情報発信の不足があることは否めない。

世界に向けて日本がこれからどういう国になっていくのか。
国際ニュースに限らず、日本の内政、経済、文化といった情報の発信が強く求められている。

今後は、BSプライムニュースキャスターという立場で、日本発の情報を世界に向け発信していけるよう全力を注いで行きたい。