春が来て「ふう」っと安堵のため息

春ですね。

ここ東京では新緑の季節もすぐそこという気候になりました。
外に出てやわらかな風を頬に感じつつ、
明るい気持ちになり、「ふう」と思わず息を漏らします。

季節の変わり目を愛でる風雅な心?
いえ、違うんです。

実は「恐ろしい冬が過ぎた~、よかった、春バンザイ!」という甚だ無粋?な安堵のため息なのです。

我が家には現在3歳と2歳の年子男児がいて毎日とても賑やかです。
フジテレビには小さい子供を持つ人も多く働いていますので仕事の合間にすれ違えば、幼子を持つ親ならではの四方山話に花が咲きます。

そんな中、長かった冬の合言葉はズバリ、「インフル、ノロ…どう?」でした。
そして「罹った!」ともなれば「どうやり繰りしたんですか?」と、真剣にその体験と対処法を聞くのです。
明日は我が身かもしれないと思うと気が気ではありません。

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ハードルが高い「病児保育施設」制度

小さな子供はすぐ体調を崩しますし、保育園に預けていると風邪や感染症などの流行りものはもれなくもらってきます。
朝、子供の熱が高いと瞬時に頭の中はグルングルンと高速回転。

頼れる人が近くにいればいいのですが、そうでない場合、さて仕事を休む?
いや今日は休めない…ではどうするのかを考えることになります。

「病児保育施設」がある自治体も多く、働く親にとっては有難い制度です。
ただし、この制度の利用はなかなかハードルが高く、発病初日はかかりつけ医院の診断が必要ですが風邪が流行っている時期など1時間待ちはざらです。

また受け入れ可能な子供の数は数人と少なく、運よく空きがあったとしても全然最寄りでない場所の可能性も(遠い!)。
更に、午後5時半ごろまでに迎えに行けない勤務の人はそもそも預けられません。

次に頼るのが病児OKなベビーシッター紹介会社や地域サポートです。
ただその時間から探すのでまた数時間かかりますし、やはり民間だと金銭的負担は大きいです。

子どもの急病と仕事の狭間で・・・

働きながら子供を育てていると、子供の急病と自分の仕事との兼ね合いをどうするのかということを折に触れて考えさせられます。

子供の急な病気で仕事を休む、もしくは中断する時、多くの人が申し訳なく思っています。
そしてこの時期の自分のキャリアについては、少し諦めた気持ちになる人もいると思います。
一方、会社ではその人の仕事をフォローする必要が生じますし、そこに不公平感が溜まっては健全ではありません。

「子供は少し大きくなると風邪もひきにくくなるからあと数年」と励ましてくださる方もいますが、「ほんの数年、されど数年」です。
せっかく復職しても『数年は休みがちになるのが前提』では戦力になりにくく、本人にも会社にとってもハッピーではありません。

まだまだ課題が多い「病児保育問題」

この地味なようで結構深刻な『病児問題』には、有給をより取得しやすい職場環境、そして公的環境、両面からの支えが大切だと感じます。

例えば病児預かりの時間帯を一律ではなく夜間にも対応できるようにしたり、感染症流行時には病児保育施設が暫定的にでも増えれば助かります。

医療施設併設型がもっとあれば病院に連れていくのと同時に預けられて時間の短縮になります。

ここ数年、行政面での『待機児童問題』解決にむけて多くの努力が見られ頼もしく思います。
ただ、保育園児が増えれば当然相対的病児数も増えるはずですが、そこへの対策は少しゆっくりのように感じます。

少し前までは専業主婦の方も多く、また共働きでも女性のみがその問題に対処していて男性はあまり事情をご存知ない人も多かったと思います。
私も当事者になってみて初めて深く知りました。

ワーキングペアレントには個別にはこんなことが起こっていて、それを知っていただくだけでも少しずつ未来が開けてゆくのではないかと思います。

フレキシブルで選択肢の多い環境が整うといいなと、春の到来を感謝しながら考えています。


【執筆: PRIME NEWS EVENING 島田彩夏キャスター】