千葉県流山市でおよそ100年以上にわたって市民に親しまれてきたビリケン像が何者かによって倒されるという事件が起きた。


ビリケンが倒されているのが見つかったのは今月2日の夜、近くの施設の職員が発見した。
台座から後方に転げ落ちるように倒されていたビリケン像は顔にかすり傷を負った他、背面が欠けるなどして、現在その施設に保管されている。
また、その後賽銭箱も盗まれていることがわかり、警察は窃盗事件と器物損壊事件とみて捜査している。


そもそもこのビリケンはかつて流山市と野田市の県境を流れる利根川で水運業を営んでいた利根運河株式会社の支配人・森田繁男氏が、利根運河の観光の発展や集客のために1913年に作成。
以後、100年以上にわたって利根運河の歴史を見守り続け、2年前に市に寄贈されたものだった。



ビリケン像が設置されていた場所は利根川沿いで朝夕には散歩客も多く、ビリケン像も市民に親しまれていた。
先月には雨さらしだったビリケン像のために祠も設置され、新たに流山市の幸福大使にも就任していた。
愛着あるビリケン像が傷つけられたことに近くの住民や市の担当者の落胆の声は大きかった。


そんな中、この悲報にいち早く反応したのが遥か西、大阪市で活動する通天閣公認ビリケン事務局だ。



元々ビリケンつながりで、先月流山市で行われた利根運河ビリケンの幸福大使就任イベントにも通天閣ビリケンを参加させるなど、つながりがあった。
今回、報道で利根運河ビリケンの受難を聞きつけたビリケン事務局は、「できることがあれば」と金色ビリケンの無償での寄贈を流山市に申し出た。
そして13日、これまで利根運河ビリケンが鎮座していた台座に、遥か大阪より届けられた金色のビリケン像が設置された。




石の台座に乗せられた金色のビリケンは防犯のためチェーンとテグスでしっかりと固定され、現在修復中の利根運河ビリケンに代わってしばらく留守を預かることとなる。




道行く人もこれまでとは違ったきらびやかなビリケン像の姿に足を止め、幸運にあやかろうと足の裏を撫でていた。

流山市の観光に力を入れる野田宏規市議会議員も金色ビリケンの設置に立ち会い「大阪と流山市の間でビリケンを通じて、ピンチをチャンスに変えて行きたい」と話した。



一説では、ビリケンの左足に触れると縁結びのご利益が得られるという。
日本一著名なビリケン像と日本最古とされるビリケン像が結んだ縁が、今後どう発展していくのかにも注目していきたい。