元町議会議員が大麻を転売

福岡・宇美町の元町議会議員、時任裕史被告(42)が、大麻取締法違反(営利目的譲渡)の疑いで逮捕、その後起訴されていたことが分かった。

時任被告が逮捕されたのは2019年10月。そのきっかけとなったのは、沖縄でのある事件だった。
2019年5月から6月にかけ、大麻を所持・売買した疑いで沖縄に住む高校生を含む未成年者17人が検挙された。
この事件で大麻の流通にかかわったとして、時任被告と沖縄に住むアメリカ軍属の男(39)が大麻取締法違反の疑いで逮捕されたのだ。

時任被告は同じ福岡県に住む鶴英樹被告から大麻を入手し、約100gの大麻をアメリカ軍属の男に販売した疑いが持たれている。
沖縄県警によると、時任被告から大麻を譲り受けたアメリカ軍属の男が10代の息子に大麻を譲渡。その息子が、沖縄在住の逮捕当時高校生の男性へ有償譲渡していたと見られている。2018年2月、2期目を目指す宇美町町議会議員の選挙戦で時任被告は、このような演説をしていた。

<時任被告の演説より>
「幸せを実感できるような、良い街を作っていきましょう!お年寄りには優しく、若い青年たちには希望が持てるような…」
「若者の上には輝く希望の光をもって次世代を担っていくように、子供たちを育てていこうではありませんか!」

故郷への展望、特に若い世代への熱い思いを語っていた時任被告。
宇美町の木原忠町長は、時任被告のことを「とりわけ青少年の健全育成や環境問題、健康問題などに詳しかった。もっと街を活性化したいと、そういった情熱・意欲に燃えた議員だった」と評価していた。
さらに関係者によると、時任被告は特に若者の支持者が多かったという。

その町議が、なぜ大麻の売買に手を染め、未成年者まで検挙される事態となってしまったのだろうか?
「直撃LIVEグッディ!」はスタジオに違法薬物事情に詳しいノンフィクションライター・石原行雄さんをお招きし、大麻の入手ルートについて解説していただいた。

広瀬修一フィールドキャスター:
時任被告は取り調べに対し「2017年2月ごろから大麻を売っていた。自分でも使っていた」と容疑を認める供述をしています。今回は、当時高校生の男子生徒が逮捕されたことをきっかけにアメリカ軍属の親子が逮捕され、最終的に時任被告と、時任被告に栽培した大麻を譲渡していた鶴被告が逮捕されました。こういった逮捕は、スタンダードな形でしょうか?

石原行雄氏:
そうですね。典型的な芋づる方式です。密栽培者である根っこまでキレイに引っこ抜けたケースだと思います。

安藤優子:
芋づるの末端には高校生が買う側としてぶら下がっていて、私はとても驚いたんですが…。私が知らなかっただけで、当たり前のように起きているんでしょうか?

石原行雄氏:
高校生は一番興味の沸いている世代ですから、自分でネットで調べて薬物を買っているケースも珍しくありません。

安藤優子:
ネットで調べて、すぐ売人に行きつくものなんでしょうか。

高橋克実:
でも今回の場合は、(アメリカ軍属の)10代の息子から譲渡されていますからね。

石原行雄氏:
そうですね。一番近いところにそういう人物がいると、興味を抑えられなくて手を出してしまうということになりがちだと思います。

倉田大誠アナウンサー:
時任被告は自分の譲り渡したものが結果的に高校生に渡っていたわけですが、これについて時任被告は知っていたのか全く知らなかったのか、どう見るべきでしょうか?

石原行雄氏:
今回のケースは、子供の未熟さにつけ込んだような手口ではないと思います。ただ、普通に考えればどんどん広まっていくのは分かっているはずなので、そこは暗に分かっていたんじゃないかと思います。

大麻が身近になってきている

安藤優子:
時任被告と鶴被告は長年の知人だったそうですが、長年の知人がたまたま大麻栽培に手を出したのか、大麻栽培をしていると知っていて知人になったのか…、長年の知人が大麻栽培を始めるって、そんな都合の良い話があるのかという感じはするんですが。

石原行雄氏:
そこがケミカルドラッグと大麻の違いで、大麻は1回手を出してしまうと、その中に種が入っていて自家栽培できてしまうんです。

広瀬修一フィールドキャスター:
石原さんによりますと、一般人の間で大麻を売買しているケースが非常に多いとのことです。

<なぜ一般人が大麻の売人をしている?>
・個人使用の目的で栽培を始め、量が増えてきたら顔見知りに譲渡
⇒知人限定など、小範囲での売買が増加し、摘発が困難な状態になる可能性も…

サバンナ高橋:
そんなに簡単に栽培ができるんですか?

石原行雄氏:
10年前に、大麻を自家栽培していた大学生が立て続けに検挙される事件があったんですけど、カップ麺の空き容器にそのへんの土を入れて種を入れるだけで、育ってしまうんです。

安藤優子:
今回、アメリカ軍属の10代の息子が高校生に大麻を渡していました。おそらくお金が伴っていると思われますが、高校生でも買えるような値段なんですか?

石原行雄氏:
友達関係ではない一般的な売人から買う場合でも、1g5千円前後です。高校生がバイト代で買えてしまう値段というのも問題だと思います。

(「直撃LIVE グッディ!」12月10日放送分より)