2017年は、トランプ大統領就任や北朝鮮のミサイル、天皇陛下退位の決定や眞子さま婚約、働き方改革や小池旋風、衆議院議員選挙など様々なことがあった。

2018年は一体どんな一年になるのか。

今回は、フジテレビ政治担当の解説陣による座談会、第4回目。

政権与党を批判する野党にとってはどんな1年だったのだろうか。

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モリカケ問題は官邸の対応が間違っていた

——野党はモリカケ問題で追求を続けていたがどう感じましたか?

小林泰一郎:
結局北朝鮮とかトランプとか小池さんみたいなものに、じゃあモリカケがそれより大きい問題かっていうと、これはどう考えてもそうじゃないからさ。決してモリカケがこのままでいいとは思わないですけど、それでじゃあ日本の総理大臣の首を変えようとかそういう話にはならないんじゃないですか?

——逆にそれしか批判するところがなかったということですか?

小林:
そうだろうね。

岡野俊輔:
相撲問題と同じくらいどうでもいいよね。そもそも本当に森友学園と加計学園を同じような問題として扱うのがおかしかったしさ。
そもそも官邸の対応が間違ったわけでしょ。なんでもないから放っておいたら大丈夫だって高をくくったのが最初の間違いで。

反町理:
そうです。

岡野:
加計学園の話も最初は怪文書って菅官房長官が言ってたんだもんね。そしたら本当でしたっていうさ。
その辺は南スーダンの問題で稲田(朋美)さんがやめたように、官僚が上の方に対する下克上仕掛けてるみたいな雰囲気はありますよね。情報使って大臣の首とったり、安倍さんを傷つけてやろうっていう意図がなんとなく見えるっていうか。

平井文夫:
これは第一次安倍内閣の時の年金(年金記録問題)と似ていますよね。

自民党の中の政局が弛緩してしまっている

岡野:
この話は選挙終わってるのに野党はまだやるの?2018年の通常国会でもやるの?

反町:
やりますね。

平井:
でもこの前、予算委を聞いていたら、やっぱり希望はモリカケをやらなかったですよね。だからだんだん減ってくるんでしょうね。

反町:
初動はやっぱり官邸の高をくくった対応というのは確かにまずかったですよね。あの背景にはやっぱり総裁三選を容認する方向で、党内があまりにも早く固まっちゃったことがあるんですよね。

自民党の中が弛緩したんですよ。「ああもう安倍さんが2018年もやるんだな、2020年オリンピックまでは首相なんだな」となった時点で、官邸も明らかに弛緩してました。

言葉に丁寧にとか、向かい合いの丁寧さがますます無くなったし、党の中も「総理、これダメだよいけないよ」という声がない。内閣改造が目の前に近づいているから、安倍首相に物を言えなくなりますよね。現状として、石破(茂)さんと村上誠一郎さんしかいなくなっちゃうんだから。

だから三選の流れがあまりに早々に決まっちゃうことによる政局の弛緩っていうのは、2018年の伏流というか底流みたいな、よくないですよね。

小林:
それはありますよね。

反町:
石破さんが今になって一生懸命、棒を振り回しても党内では誰も見てくれないような感じがしますよね。

岡野:
3期9年まで総裁をやれるように決めたところで、もうなんとなく次は安倍首相なんだって、内閣改造やるって言って、うまいのかなあ。昔の佐藤栄作元首相はやっぱりそういうので細々と続けていってましたよね。

平井:
でもすごく嫌われていましたよね。

岡野:
そうだよね。

野党再編はどうなる?

——野党再編も噂されていますが、どうなると予想しますか?

平井:
そもそも再結集とかはダメですよね。バラバラになって選挙したんだから、それが一緒になっちゃダメですよ。と、普通の人は思いますよね。

小林:
もしするとしても、あと数年、5年くらいはかかるかな、短く見ても。
今は過渡期でしょう。新しいものが出てこないと、政策的な軸とか何かないとちょっと厳しいですよね。

反町:
野党の中のイニシアチブをめぐる争いなのか、自民党を倒すための戦いなのか、そこの部分の腹づもりが各党できていないと思いますよ。今やってるのは野党の中のイニシアチブを争う戦いじゃないですか。それをやってる限りは官邸から見ても全く怖くないですよ「どうぞやってください」っていう話ですから。

やはり官邸的に一番怖かったのは、小池さんが出るか出ないの時に共産党まで含めて全部で「安倍を倒しに行く」っていう形ができた時。小池さんを旗印にしてその横に、なぜか共産党も、ほとんどサポートみたいなものでしょうが、選挙協力や候補者調整をしていて、それはもう2009年みたいなパターンです。そういう形で来られたら本当に大変だったと思います。

そういう形で、まずは自民党を倒すんだっていうところまで機運が盛り上がるだけの野党の中でキーマン、そしてその人に求心力があるかどうか、ですよね。総選挙ではないし、統一地方選挙とか参議院とか政権選択選挙ではないところだから。2018年ではそんなに大きな動きにならないんじゃないかなと僕は思いまけどすね。

本当は自民党の中でもっとそういう人たちが出てきてね、そういうのがあると総裁選挙に向けて変わっていくということになるんだけど、現状安倍さんの三選の流れがあるんで。

イラスト=さいとうひさし