コーセーブランドの商品が集結

東京・銀座に12月17日オープンする大手化粧品メーカー・KOSE初の直営コンセプトストア「Maison KOSE」。
11日、ひと足先にその内部が報道陣に公開された。

「Maison KOSE」
「Maison KOSE」
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コーセーのさまざまなブランドがずらりと並ぶこの店舗。コーセーでは、これまで各ブランドや店舗、ECサイトなどが、それぞれ別々に顧客情報を管理していたが、今回の新型店舗をきっかけに、情報を一元化したい狙いもあるという。

顧客情報を一元化へ
顧客情報を一元化へ

あざやシミを隠せる『カスタマイズシート』

さらに、この店舗の目玉となっているのが、開発中の商品を体験できること。
現在開発中のあざやシミを隠せる「カスタマイズシート」。

「カスタマイズシート」
「カスタマイズシート」

証明写真のような機械で顔の写真を撮ると、自動で肌の色を測定し、本人の肌にあったシートを1週間ほどで作成する。

シートはまるで薄い皮のようで、近くで見ても着用していることがわからないほど。

「カスタマイズシート」着用中
「カスタマイズシート」着用中

カスタマイズシートは、家電メーカーの有機ELディスプレーで培った技術を融合させたもので、肌が弱く化粧ができない人や、肌荒れ時の化粧としての利用を見込んでいる。

水をつけて剥がす
水をつけて剥がす

AIが“なりたい顔”を分析して化粧品を紹介

このほか、自分の好みの顔を選択していくと、AI(人工知能)がどんな顔になりたいのかを分析し、その顔に近づくためのアイテムをお勧めしてくれるミラーなど、デジタルを活用したさまざまな美容体験ができる。

どんな顔になりたいのかを分析
どんな顔になりたいのかを分析

コーセー・小林一俊社長:
より高度な美容提案や、最近はやりのパーソナライズといった美容提案のためには、デジタルを駆使することが必要不可欠。これからの時代は、お客さまが何を求めているのか、お客さまの情報を蓄積して、モノづくりや研究開発に生かしていくべきだということで、双方向の情報交換ができていければっと考えています。

コーセー・小林一俊社長
コーセー・小林一俊社長

「その人の状態に合わせた」顧客体験を提供

三田友梨佳キャスター:
フェイスシートには驚きましたけど、私たち化粧品ユーザーへのメリットについて端羽さんはどうお考えですか?

(株)ビザスク代表取締役CEO・端羽英子コメンテーター:
ブランドを越えて顧客の情報が獲得できるという話がありましたが、消費者にとっても非常にメリットがあると思います。今まではブランドごとに違う店に買いに行かなくてはいけなくて、いろいろな商品を試しにくい状況にあったと思うので、メーカーが用意したブランドというカテゴリーの壁を越えて、自分が本当に欲しいものを試しに行くことができるという価値があると思います。

端羽英子コメンテーター
端羽英子コメンテーター

三田友梨佳キャスター:
そんな中、化粧品業界はさらに変わっていくのでしょうか?

(株)ビザスク代表取締役CEO・端羽英子コメンテーター:
先ほどの開発中の商品もそうですが、「その人の状態に合わせて」というのがポイントだと思います。今まではメーカー主導であったのがユーザー主導といいますか、消費者一人一人が主役になるイメージだと思いますが、メーカーが伝えるメッセージを消費者が受け取るだけではなくて、双方向のコミュニケーション。
デジタルの領域においては、データを活用して行動履歴やデジタルマーケティングへの反応などを追えるということはもちろん、リアルな深い設定によってコミュニケーションが生まれて、その人がどんな課題を抱えていて、どういうものが欲しくて、どういう自分になりたいのかということに対して、価値をそれぞれに提供できるようになる。化粧品そのものではなくて、美しくなるための顧客体験を提供しているようなものになるのではないかと思います。

三田友梨佳キャスター:
化粧品は毎日使う物ですし、決して安い物ばかりではないので、効果だけでなく別の価値が備わってこそ高い満足感に繋がっていくということですね。そんな中、デジタルと体験を融合させた新しいコミュニケーションの形が一役買いそうです。

(「Live News α」12月11日放送分)

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