長野市で、2023年11月から12月末までのイノシシの目撃情報が、前の年の3倍以上に急増した。豚熱で激減したイノシシの数が回復している時期であるためと考えられ、人里での目撃が今後も増える可能性があるという。

前年同時期の3倍以上に急増

2023年12月、長崎市で撮影されたドライブレコーダーには、道路に飛び出してきたイノシシと車が接触する一部始終が捉えられていた。衝突の瞬間、車の搭乗者が「うおー」と、驚きの声をあげた。

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21日には、記者が長野市の象山神社でイノシシに遭遇。イノシシは、カメラの方をチラリと見た。

冬眠の習性がないイノシシは、山に雪の降るこの時期こそ、エサを求めて人里に現れる機会が増えるという。

しかし、“冬”で説明がつかない事態も起きている。

長野市では、2023年11月から12月末までの目撃情報が、前年同時期の3倍以上に急増している。

豚熱で激減から回復する時期

その理由は、今が激減していたイノシシの頭数が回復している時期だからだ。

長野県環境保全研究所・黒江美沙子博士は「『豚熱』でイノシシの生息密度がすごく下がった時期があった。増殖率がとても高い野生動物。年々目撃数は増えていくと思う」と指摘している。

今後、さらに人里での目撃が増える可能性もあり、見かけても近づかないことが重要だ。
(「イット!」 1月23日放送より)

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