マグニチュード6.1 震源の深さ13km

6月18日午前7時58分ごろ、近畿地方で強い地震があり、大阪北部で震度6弱を観測した。震源は大阪府北部、震源の深さは13km。地震の規模を示すマグニチュードは6.1。震度6弱が観測されたのは大阪市北区、高槻市、枚方市、茨木市、箕面市。この地震による津波の心配はない。

大阪府茨木市
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登校中?9歳女児がプール壁の下敷きになり死亡

大阪・高槻市の寿栄小学校ではプールの外壁が崩れ、小学4年・三宅璃奈さん(9)が下敷きになり死亡した。三宅さんを救出しようとした人は、「なんとか早く出そうと思ったけど、全然(塀が)上がらなくて。声をかけたんですが、反応がなかった」と話した。また18日高槻市が会見し、崩れた外壁が違法建築であったと明らかにした。

小学生の通学見守りの男性、住宅で本棚の下敷きになった男性が死亡

大阪市東淀川区上新庄2丁目では小学生の通学の見守りボランティアに向かっていた安田實(80)さんが倒壊したブロック塀の下敷きになって死亡した。亡くなった安井さんの長男は、「きのう(17日)も父の日ということで、家族で外食して、父の日の一緒に食事をしたのが、最後になってしまいました」と話した。また、一緒に見守りに向かっていた79歳の男性が足に軽いけがをしている。

大阪市東淀川区上新庄2丁目

茨木市小川町の集合住宅の6階で後藤孟史(85)さんが倒れた本棚の下敷きとなり病院に運ばれたが死亡が確認された。

茨木市小川町

18日夜、高槻市深沢町の坂 勝枝さん(81)の死亡が明らかになった。タンスの下敷きになっていたところを、帰宅した次男が見つけたという。また19日になって高槻市に住む66歳の男性が死亡したことが確認された。男性は家の中で死亡していたということで、地震後に親族が「連絡が取れなくなった」と119番通報していた。この地震による犠牲者は合わせて5人となった。

ケガ人 大阪、兵庫、京都など広範囲で

消防庁によると、けが人は大阪府で345人、兵庫県で37人、京都府で17人、奈良県で4人、滋賀県で3人、三重県で2人、徳島県で1人の合わせて409人となっている。(20日午後2時現在)

厚生労働省によると、医師や看護師で構成される災害派遣医療チームDMATが、京都府の京都医療センターから現地に派遣され、けが人の治療などに当たった。

家屋一部損壊330棟超 避難所に1700人超

家屋の被害は、一部損壊が大阪府265棟、京都府64棟、奈良県3棟、兵庫県2棟で、4府県合わせて334棟に被害が出ている。

大阪府内では20日午前8時5分現在、1700人以上が避難所などに避難している。

大阪府や兵庫県で地震により発生した火災は18日午後4時時点で全て鎮圧された。

鉄道は大阪モノレールをのぞき運転再開

東海道新幹線・山陽新幹線は午前7時58分頃から米原―岡山間で運転見合わせていたが、18日午後0時50分ごろ東海道新幹線は全線で運転を再開、山陽新幹線も18日午後2時頃全線で運転を再開したが、多数の列車に運転取りやめや大幅な遅れが出ている。

JR新大阪駅では足止めされ、立ち往生する乗客が出ていて、切符の払い戻しやタクシーを待つ長い行列ができた。

JR新大阪駅

JR西日本によると、京阪神エリアの在来線は、19日は線路トラブルが見つかったJR京都線の京都-吹田間を除き、通常通りの運行となっている

関西エリアの私鉄も、18日一時運転を見合わせていた阪急電鉄、阪神電車、南海電鉄ともに19日は通常運行となっている。ただ伊丹空港にアクセスする大阪モノレールは19日も安全の確認のため復旧の見通しがたっていない。

阪急電鉄茨木市駅

地震の影響で阪神高速や名神高速などが通行止めとなっていたが、午後2時現在、近畿エリアで高速道路の通行止めは全て解消されている。

大阪市の新淀川大橋では18日午後6時頃、電車に乗れない人たちが橋の上で列を作って歩いている様子が確認できた。一部の人は車道にはみ出ているほか、橋に上る階段には行列ができていて、帰宅にも影響が出ている。

橋を渡る人は、「タクシーは道が混んでいて、全然つかまらない」、「(橋を渡るのに)30分ぐらいだと思います。途中で、止まり止まりしていたから」などと話した。

駅で帰宅困難となっている人は、「(バスに乗るのに)かれこれ2時間40分くらい(並んでいる)」、「朝、会社に出てきたけど、会社にも行けず、帰れず」などと話していた。

大阪市・新淀川大橋 18日午後6時ごろ

断水、ガス遮断も

関西電力によると福井県の大飯原発3、4号機、高浜原発3号機で異常は見られない。

ライフラインはこの地震により各地で水道管が破裂するなどし、高槻市では修理のため、大規模な断水を予定していて、約13万8000人に影響が出る見込み。

大阪ガスによると、茨木市、高槻市、摂津市、吹田市の一部11万1951戸で都市ガスの供給が停止している。

大阪府高槻市

大阪・吹田市の国立循環器病研究センターでは、電気・水道・ガスが一時、遮断されたため、電源車を投入して対応した。
厚労省によると、国立循環器病研究センターでは、電気・水道・ガスが遮断され、非常用電源も水没した。
この病院には、人工補助心臓を使用している患者が20人、人工呼吸器が必要な患者が50人いて、いずれも電源確保が必要なため、電源車3台を稼働させて対応したが、その後、電源は復旧している。また数か所で水漏れがあり、ロビーに避難している患者もいるほか、入院患者6人が軽傷を負った。

厚労省によると、高槻赤十字病院や市立東大阪医療センターでエレベーターが停止している。

気象庁:大阪府内で震度6弱の観測初めて

気象庁は18日午前10時から会見し、今後1週間程度、特に2~3日は規模の大きな地震に注意を呼びかけている。大阪府内で震度6弱が観測されたのは観測史上初めて。今回の地震の震源は有馬ー高槻断層帯のすぐ近くだったことが確認されているが、この断層帯は大阪府内で数多く確認されている主要断層帯のひとつで、神戸市の有馬温泉から大阪・高槻市街地まで約55kmの断層帯。平均活動期間は1000年から2000年とされていて、400年以上前の1596年にマグニチュード7.5の慶長伏見地震が発生している。気象庁は今回の震源域周辺の有馬ー高槻断層帯などで、大きな地震が発生した場合、震度6強以上の強い揺れが予想されるとしている。
また南海トラフ地震との関連については、距離が離れており直接影響は無いとみられるという。

一方、政府の地震調査委員会は、今回の地震について「震源域付近の3つの断層帯に関連した活動の可能性がある」との評価を公表した。
今回の地震の震源域の近くには、有馬ー高槻断層帯のほかに生駒断層帯と上町断層帯が存在していて、地震調査委員会は、「これらの活断層帯に関連した活動の可能性があるが、現時点では、どの活断層によるものなのか特定できない」との評価をまとめた。
また震源域の南側にある大阪平野について、「揺れやすいところの一つ」としたうえで、「2、3日程度はさらに大きな地震が起きる可能性もある」と注意を呼び掛けました。

また大阪府で震度6弱の揺れを観測した地震により、各地で長周期地震動を観測したことがわかった。
長周期地震動階級2が観測されたのは、大阪府北部、庫県南東部と奈良県。
気象庁によると、これらの地域のビルの高層階では、物につかまらないと歩行が難しく、棚にある食器類や本などが落下するなど、大きな揺れになった可能性があるという。
長周期地震動は周期が数秒以上のゆっくりとして長い揺れが特徴で、東日本大震災の際にも、広い地域で観測された。

その後も揺れが続いていて、大阪府北部で震度6弱の揺れを観測した地震の後も、震度1以上の地震は18日午後3時までに、震度2が5回、震度1が10回の合わせて15回観測されている。

各地で休校 行楽地も開園見合わせ 裁判所も・・・

この地震による休校も相次いでいる。
文部科学省によると、18日午後3時現在、大阪府で529校、大阪市で493校の小・中学校や高等学校などで休校になったほか、兵庫県で122校、京都市で270校、奈良県で74校などあわせて1520校の幼稚園や小・中学校などで休校が相次いだ。
また、大阪府で125校、滋賀県で81校、京都府の21校などで短縮授業となった。
大阪府では、大阪大学や大阪教育大学などの壁がひび割れたほか、高等学校などで、照明器具が破損するなどの被害があわせて76件確認された。

大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパンは18日午前9時半現在、安全確認のため、開園を見合わせている。
また大阪市の通天閣も閉館して安全確認をしていて、地震発生時はエレベーターが停止して清掃担当の女性が一時閉じ込められたが、午前9時ごろ救出された。
このほか、大阪府枚方市のひらかたパークや奈良県の生駒山上遊園地も閉園している。

今回の地震の影響で、大阪府内などの裁判所では、18日予定されていた裁判について、期日の取消しが相次いだ。
大阪府では、大阪地裁、大阪高裁、大阪簡裁、大阪家裁などの支部を含む全ての裁判所で、18日予定されていた期日が変更された。
奈良地裁では、父親を殺害した罪などに問われた長女の裁判員裁判の期日が取り消された。
また、京都地裁でも、一部の裁判について期日が取り消され、変更されている。
一方、最高裁判所も、予定されていた民事裁判の当事者に大阪市などの人が含まれることから18日午後の期日を取り消した。