6月18日午前7時58分ごろ、近畿地方で強い地震があり、大阪北部で震度6弱を観測した。
震源は大阪府北部、震源の深さは13km。地震の規模を示すマグニチュードは6.1だった。

もし今、大地震が来たらどうすればいいのか、都市防災の専門家、首都大学東京の中林一樹名誉教授に話を伺った。

首都大学東京・中林一樹名誉教授
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震災時は慌てず、動かないで指示を待つ

ーー公共交通機関が停止し、多くの人が駅にとどまったり、あるいは歩く行列が見られたが、震災時は歩いてしまうのか、それともその場で待つのか。この判断はどうすればいい?

今回の地震は朝の8時ちょっと前で、多くの方が出勤途中で止められてしまいました。この後、出勤するのか、それとも帰宅するのか、その判断もあるんですが、実際にもっと激しい災害が起きた時には、もっと状況把握をするまでは、移動しない・動かない

下手に慌てて動くと、かえって危険に向かって歩いている可能性が、大いにあるわけです。ですから、まず状況把握するために、とどまって指示や情報をキャッチしてから、安全な方へ歩く。安全な場所に居るというのが原則だと思います。

ーー電車やエレベーターの中に閉じ込められてしまった場合はどうすれば?

今、新しいエレベーターは全部、最寄りのフロアまで移動してドアを開けて止まるというシステムになっています。ただ、古いエレベーターについては、揺れを感じたときに止まってしまうんですね。そこで、人が乗ってると閉じ込めが発生するわけです。
閉じ込められたら、まずボタンを全部押してください。それから、「閉じ込められてるよ~」と伝えるために、ドアをどんどん叩く。そういうことが大事ですね。

電車の場合は、勝手にドアを開けて線路に降りるなんてことは、絶対やってはいけません。指示が必ずあります。電車の車掌・運転士には、司令所から全部情報がありますから、その指示に従って対応して頂くというのが基本です。

大地震に備え、水や食料を用意する目安は

もし今、大地震がきたら、水や食料は大人1人換算だとして、どのくらい用意しておくべきなのか。

中林さんによると、水は最低でも1日2リットルを3日分ということで、計6リットルは準備しておいた方がいいとのこと。食料については、非常食の代名詞である乾パンはもちろんのこと、普段から食べているおせんべいなども余分に買っておくといいということだ。

ーー食料を備えておく上での注意点は?

日持ちの良い食料っていうのはいっぱい売ってますよね。お菓子あるいは缶詰。缶切りいらずの、プルで引っ張ると開くタイプを余分に買っておく。そういうものを常に身の回りに置いておくんですが、ただ5年間置いておくんじゃないんです。日常生活の中で食べながら、新しいものを蓄えていくんです。これは“ローリングストック”といわれています。日常生活の延長上に、防災対策があるという具合に工夫するのが大事なんですね。

ーー月に1回、缶詰の日を作るというイメージ?

というよりも、毎日冷蔵庫あるいは、台所回りにどれくらい食料があるかを把握しておくこと。ちょっと缶詰食べて減ったなと思ったら、安売りしてる時に買ってくるとか。あるいは、お菓子の類でも、せんべいは2か月持ちますから、食べちゃったら買ってくる。ある程度ストックを持っておくことが大事です。目安としては、“これだけあれば1週間は何とか過ごせるかな”っていうぐらい持ってることが大事ですね。

ーー災害時、トイレはどうすれば?

食べれば出るものは出ますが、水がないと水洗トイレは使えません。断水すると使えないので、私はいつも持って歩いているんですが、携帯トイレです。ビニールの袋と凝固剤と消臭剤が入っているだけなんです。

だから、トイレとか個室があればですね、そこで袋を広げて用を足して固めると。後はゴミになりますけど、ゴミ収集の時に出す。仮設のトイレなんて来るのに2~3日かかっちゃいますから、これを常に持って歩いている。歩いて帰宅する途中でも必要なんです。

深刻な大地震の脅威がいつ襲ってくるか分からない、対岸の火事では済まされない。日頃から防災について意識しておくということが大事だ。

(「プライムニュース イブニング」6月19日放送分より)