2020年東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場で、12月21日にオープニングイベントが行われ、DREAMS COME TRUEや嵐などがライブを披露した。

初めてスタンドにお客さんが入ったこの日、集まった数は約6万人。新しい国立競技場の幕開けを祝福した。しかし、イベント開始1時間前の国立競技場周辺では、イベントに訪れた大勢の人で溢れかえっていた。

そこで今回の「スゴ撮」は、会場内だけでなく駅から国立競技場に向かうまでの道のりを13台のカメラで徹底チェック!東京五輪に向けて、人の流れや周辺はどう変わったのかを調査する。

5年ぶりの賑わいに周辺店舗も期待感

井上清華アナウンサー:
ただいま午後3時。イベントが始まる前から多くの方がすでに会場入りしています。

イベントの開演は、午後6時30分。3時間半前にもかかわらず、敷地内にはお客さんが集まり始めていた。

警備員:
こちら通路確保のため、入場ゲート付近は立ち止まらずお進みください!

この記事の画像(17枚)

周辺は「ローソンあります。240m」と書かれた看板を持ったスタッフや、そのすぐ近くにも「ミニストップすぐそこ」という看板の前で呼び込みをするスタッフの姿があった。

ミニストップのスタッフ:
コンビニで温かいカイロ、絶賛発売中です。

国立競技場に向かうお客さんを獲得するために争奪戦を繰り広げている2つのコンビニエンスストア。そこへNewDaysもオープンし、千駄ヶ谷駅のすぐ脇に店を構えている。

JR東日本リテールネット スーパーバイザー 堀智博さん:
国立競技場のこけら落としのイベントに間に合わせるために、20日金曜日の6時半にオープンしました。工事の影響で5年間閉店していたものですから。

5年ぶりに多くのお客さんが集まり、周辺店舗では期待が高まっている。渋谷区の中華料理店「上海飲茶 猪八戒」では、イベントのある21日、野菜の仕入れを2倍にして準備。

上海飲茶 猪八戒 テイ・ソンウン店長:
やっと国立競技場がオープンして、今日すごく期待しているんですよ。やっと今日、復活する気がします。

午後3時30分、国立競技場の敷地内では…

井上清華アナウンサー:
トイレの前にすでに長蛇の列ができています。

そして午後4時30分、ついに開場。新しい国立競技場のスタンドに初めてお客さんが入った。予測されるお客さんのピークは午後4時から6時。人の流れはどうなるのか、国立競技場近くの駅3ヵ所で撮影した。

外苑前駅・国立競技場駅・千駄ヶ谷駅で人の流れをウォッチング

まずは、地下鉄銀座線が通る外苑前駅周辺 。

午後3時頃はそこまで人がいなかったが、午後4時から5時にかけて、外苑前駅から国立競技場に向かって歩く人が続々と増えていく。

国立競技場と反対方向に歩く人の中には、車道に出てしまっている人の姿もあった。

警備員:
まもなく信号変わります。赤ですよー!

イベント参加者の男性A:
人だらけでびっくりしました。

続いて、競技場に一番近い都営大江戸線の国立競技場駅周辺へ。午後5時、ここでも人がひしめき合うように国立競技場に向かっていく。

同時刻、JRが通る千駄ヶ谷駅前では、改札からどんどん人が降りて来た。

めざまし取材班:
大変な人だかりになっていますね。前に進めません。

また、先ほど紹介したオープンしたばかりのコンビニ NewDaysでは店内にお客さんが入りきれず、外まで行列ができ、スタッフは「最後尾」と書かれた紙を手に誘導していた。

豪華イベント開演! 嵐・ドリカム・三浦知良・ボルトら集結

そして、時刻は午後6時30分。いよいよオープニングイベントが開演。
太鼓のパフォーマンスから始まり、文化パートでは東北6県のお祭りが披露された。

井上清華アナウンサー:
青森ねぶた祭のみなさんがやってきました!本当にフィールドとの距離が近くて、すぐそばでやっているような感じです。
観客席がすり鉢状になっているので、フィールド全体が包み込まれているような感じで、とても一体感があります。歓声も本当よく響き渡っています。

続いて登場したのは、サッカー元日本代表の三浦知良選手。ピッチに初めて足を踏み入れた三浦選手は、競技場の芝の上を走り、華麗なドリブルで会場を沸かせた。

三浦知良選手:
新しくなった国立競技場でね、また選手にとっても聖地になるように、みんなで頑張りたいと思います。

さらに、ラグビー日本代表のリーチ・マイケル主将らもエールを送った。

そして午後8時、国立競技場で単独公演を行ってきたアーティストが登場。DREAMS COME TRUEや嵐がライブを行い、観客を魅了した。

そんな中、国立競技場の外では、嵐の二宮和也さんのうちわと持った女性2に組の姿が。「新しい国立競技場なので、最初にうちわと一緒に写真を撮ろうと思って」やって来たと話した。

午後9時、イベントはいよいよクライマックス。陸上男子100mと200mの世界記録を持つウサイン・ボルトさんが、日本人初の9秒台を出した桐生祥秀選手らとリレー対決を行った。

フィナーレのサプライズゲストとして、ゆずも登場。「栄光の架橋」を披露し、会場を大いに沸かせた。

課題も…参加者は新国立をどう感じた?

イベント終了後の午後10時、中華料理店「上海飲茶 猪八戒」の店内はお客さんでいっぱい。

上海飲茶 猪八戒 テイ・ソンウン店長:
すごいですね。想像より入っていますね。ビックリしました。

イベント参加者たちは、新しい国立競技場をどう感じたのだろうか?

女性A:
木も素晴らしかったし、いいスタジアムでした。

女性B:
日本ってすごいなって思えるような建物だと感じました。

女性C:
すごく近くに感じました。観客席は角度がついていて、前の人の頭が邪魔にならないので見やすかったです。

一方、初めての集客イベントということでこんな意見も…

女性D:
席が狭かったですね。移動するために「すみません」と言って通っていかないといけなくて。

女性E:
ゴミ箱からゴミがあふれていたので、それがちょっと気になりましたね。

女性F:
6万人なので、それぞれの場所に捨ててもやっぱり山になってこぼれていた。

男性B:
ゲートがわかりにくかったので、ゲートの案内をもう少しスムーズにできるといいなと思います。

また、別の女性からは「混んでいるトイレと空いているトイレがあったので、効率よく誘導してほしい」との声も聞かれるなど、新スタジアムの課題も見えてきた。

国立競技場では今後もさまざまなイベントが予定されていて、1月にはサッカー天皇杯の決勝、全国大学ラグビー選手権の決勝、5月には嵐のコンサートなどが開催され、7月24日に東京五輪開会式、8月25日に東京パラリンピックが行われる。

(「めざましテレビ」『スゴ撮』12月23日放送分より)