2023年5月、熊本市の雑居ビルで布に巻かれた女性の遺体が見つかった殺人・死体遺棄事件で、熊本地検は11月15日、容疑者の男性を不起訴処分とした。男性は事件後に自殺したとみられていて、地検は「犯人性は特定できたが、容疑者が死亡しているため不起訴とした」としている。

熊本地検「容疑者死亡のため不起訴」

この事件は2023年5月、熊本市中央区にある雑居ビル7階の空きテナントのベランダで、派遣社員・辰島ありささん(当時29)が、タオルケットや数本の結束バンドで巻かれた状態で死亡しているのが見つかったものである。

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警察は、このビルのエレベーターの点検を行う会社の男性従業員と辰島さんが、事件の前に一緒にビルに入る姿が付近の防犯カメラに映っていたことなどから、この男性が事件に関与しているとみて行方を捜査した。

しかし男性はその後、熊本市西区で死亡しているのが見つかり、自殺したとみられている。

その後の捜査で、2人の間に接点は見つからなかったものの、男性の作業服から辰島さんのDNAが検出された他、辰島さんの服や体などから男性のDNAが検出されたということである。警察は、一連の証拠から死亡した男性の犯行と断定し、8月に書類送検していた。

熊本地検は、11月15日付で男性を不起訴処分とした。理由については、「付近の防犯カメラやDNAなどから犯人性の特定には至ったものの、容疑者死亡のため不起訴とした」としている。

(テレビ熊本)

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