ドアノブの消毒や食中毒予防の徹底を

九州を中心とする今回の記録的大雨によって避難所などで過ごす際、感染リスクとはどう向き合えばいいのか。厚労省の新型コロナウイルス対策に携わる、国際医療福祉大学教授の和田耕治さんに話を聞いた。

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三田友梨佳キャスター:
今現在も避難されている方がたくさんいらっしゃいます。不安な夜をお過ごしだと思うのですが、どのように過ごすべきなのでしょうか?

国際医療福祉大学 和田耕治教授:
避難所の中においての感染対策を少しずつ取り入れていただければと思います。

まず1つは、手を洗う場所やトイレの場所をどうするか、ということが最初に重要になってきます。その他、お弁当の配給などもあると思いますが、そうした中での食中毒の予防ということも重要になってきます。

さらに、トイレのドアノブなど、人がよく触る場所を消毒することなど、すぐには難しいとしても、拭き取っていただくとか、徐々にやっていただくことが重要になります。

多くの人と共有する場所は消毒を(画像はイメージ)
多くの人と共有する場所は消毒を(画像はイメージ)

国際医療福祉大学 和田耕治教授:
避難所におられる方も、もしかしたら何日おられるか見通しが立っていないことも多いです。場合によっては避難所ではなく、少し離れたところで個室の管理ができるような比較的安全な場所での待機、そういうこともあり得ると思います。

ですから、8日は今の場所で夜を越すことになるかもしれませんが、9日以降については、お住まいの自治体とよくお話をされながら、場合によっては避難をしていただく、場合によってはもう少し快適な場所を見つけていただくということにもなろうかと思います。

咳・熱のある人がいても心配しすぎない

三田友梨佳キャスター:
さらに、慣れない生活の中でさまざまな不安からストレスも高まると思うのですが、どんなことに注意すべきなのでしょうか?

国際医療福祉大学 和田耕治教授:
特にまだ避難所の中において、いわゆる咳がある、熱がある方が、今後もしかしたら少しずつ増えてくるかと思います。幸いなことに、今被災されてる地域の中において、新型コロナウイルスがすごく流行しているというわけではありませんので、心配しすぎることなく、「熱があるから新型コロナではないか」と差別や偏見の対象にならないように気をつけていただきたいと思います。必要な方には、きちんと受診をしていただくことが重要になってきます。

三田友梨佳キャスター:
お互いへの思いやりを持って、心の健康も大切にしていくことが必要だということでした。今もたくさんの方が避難されていますが、慣れない環境での生活において眠れなかったりイライラすることもあると思います。体調に不安を感じるときは1人で抱え込まず、誰かに相談することも大切なことです。くれぐれも無理はしないでいただきたいと思います。

(「Live News α」7月8日放送分)