2018FIFAワールドカップ ロシア大会。
決勝トーナメントに進んだ日本代表が3日3時に強豪国・ベルギーと対戦する。

そして、この試合を担当する審判が、グループリーグでフェアプレーポイントの差で明暗をわけたセネガルの審判団。
この試合のレフェリーを務めることに懐疑的な海外メディアの報道もあるが、主審をマラン・ディエディウ氏、副審はジブリル・カマラ氏とエル・ハジ・サムバ氏が務める。今大会ではグループリーグのコスタリカ対セルビアと、ウルグアイ対ロシアの試合を担当し、3試合目となる。

VARの導入など審判のシステムも話題となっている今大会だが、そんな審判の重要な用具の一つが、主審が試合で吹くホイッスルだ。
実は、選手だけでなくこのホイッスルも、今大会では日本製が活躍しているという。広島市のスポーツ用品メーカー「モルテン」の「バルキーン」だ。
試合の流れを左右する審判のホイッスルだが、日本製の「バルキーン」にはどんな特徴があるのか? 担当者に聞いてみた。

(画像:モルテンHPより)

ホイッスルは審判が好みで選べる

――ホイッスルはどうやって選ばれているの?

「バルキーン」はヨーロッパリーグやアジアサッカー連盟(AFC)、Jリーグの公式用具に指定されていますが、特に審判団への強制力はありません。国際サッカー連盟(FIFA)にもホイッスルの規定がなく、審判が吹き応えなどの自身の好みで自由に選んでいます。

「バルキーン」は2009年に販売を始め、2010年の南アフリカ大会から3大会連続で使用されています。使う審判は体感として増えてきたことから、初めて今回調べてみました。


――今大会ではどのくらい使用されている?

弊社で今朝のデンマーク対クロアチア戦までの全試合を確認したところ、およそ5割強の試合で「バルキーン」が吹かれていました。

――このホイッスルの特徴は?

審判が求めるのは「高さ」「響き」「太さ」「キレ」「吹き応え」です。上下に大きく張り出したフィンが空気の流れをコントロールし、太くキレのある立ち上がりの早い音を生み出す設計となっています。

試合開始を告げるのも危ないプレーを止めるのもホイッスルの音で、審判と選手がコミュニケーションを図るための重要なツールです。大歓声でもピッチに響き渡る大音量と、表現力の高い、太くキレのある高音が特徴です。

(画像:モルテンHPより)

ちなみに、25日に行われた日本-セネガル戦でも「バルキーン」が使われたという。
そして今大会は日本からも主審として唯一、佐藤隆治氏が選ばれ、そのほか副審として相楽亨氏、山内宏志氏が選出されている。佐藤氏はまだ主審を務めてはいないが、「バルキーン」を愛用しているという。


注目のベルギー戦のホイッスルは…。

――日本戦で主審を務めるセネガル人のマラン・ディエディウ氏のホイッスルは?

グループリーグのウルグアイ代表対ロシア代表の試合で吹かれていたと思いますが、弊社のホイッスルではありませんでした。

ただ、審判は予備のホイッスルを持っており、メインと予備でメーカーを代えていらっしゃる方もいます。もしかしたら予備として持っているかもしれません。


――まだまだ熱戦が続きます。審判の方々にエールをお願いします。

審判はゲームをコントロールする「公平性」の象徴で、ホイッスルはその意思を表現するコミュニケーションツールです。

そしてコンマ5秒、ホイッスルが鳴るのが遅れただけでも試合展開は全く変わってしまいます。審判の意思がホイッスルの音で100%表現でき、これからの試合でもゲームコントロールがスムーズにできることを願っています。


決勝トーナメントの初戦となるベルギー戦は3日3時キックオフ。
日本初のベスト8がかかる大一番!
「バルキーン」が使用されるかはわからないが、今大会を陰で支える日本製のホイッスルの存在も覚えておいて欲しい。