文部科学省の現役局長が、医大に便宜を図った見返りに、息子を合格させたもらった贈収賄事件では、見返りが「金銭」ではなく「息子の合格」だ。

果たして、金銭以外のものでも賄賂となるのか。

一般的に賄賂というと金銭の授受が多い。しかし判例をひも解くと、賄賂とは「有形・無形を問わず、人の需要または欲望を満たすことのできる一切の利益を含む」とされている。

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過去を振り返ると、明治時代には芸妓の演芸、そして昭和36年には異性との性的関係も賄賂と認められた例がある。

元東京地検特捜部副部長の若狭弁護士によると「最近は賄賂で金銭を渡すケースが少なくなっている。目立ちにくい、水面下で贈収賄が行われる傾向がある。今回のケースのように金銭ではなく、第三者に利益を与える形での贈収賄も今後さらに捜査の対象になっていくだろう」と指摘している。

一方、法曹関係者は「合格によって得た息子の利益を、父親の利益として賄賂認定できるのかが争点になる可能性がある」と指摘している。