バノンの批判の矛先はトランプに?

トランプ米大統領の側近中の側近のスティーブ・バノン氏を解任した。

トランプ大統領がバノン氏を「見限った」という見方が多いが、「見限った」のはバノン氏の方ではなかったのか。

バノン氏は出身母体のウエブニュース「ブライトバート・ニュース」に編集責任者としてもどり「戦争開始を宣言した」と英語版ハフィントンポスト紙は伝えている。

戦う相手はバノン氏に批判的だった CNNなどのメディアやホワイトハウス内の「国際派」つまり「アメリカファースト」を相容れないコーン経済担当補佐官やマクマスター安保担当補佐官らとみられているが、もしかするとトランプ大統領にもその矛先を向けるのではなかろうか。

バノンがロバート・マーサーと「戦争準備の会談を行った」

というのは、バノン氏が辞任直前にヘッジファンドのオーナーで億万長者のロバート・マーサー氏と五時間にわたって「戦争準備の会談を行った」とウェブニュース「アクシオス」が伝えている。

マーサー氏は2016年の大統領で最大の資金提供者と言われ、バノン氏をその選対責任者に推薦したのもマーサー氏と言われる。

そのマーサー氏とバノン氏の「戦争会談」が単にホワイトハウスの「国際派」などへの仕返しに止まるとは思えない。

その先の「次の大統領」についてではなかっただろうか。

バノン氏がトランプ大統領に愛想を尽かしたとすれば、次にその意に適う対抗馬を担ぎ出して2020年の選挙に間にあうギリギリのタイミングだ。

「ブライトバート・ニュース」のメディア力とマーサー氏の財力はある意味で最強の組み合わせだ。

トランプ大統領は「アメリカファースト」に共感する支持者たちに支えられているわけだが、その旗印はバノン氏が打ち出したものに他ならない。

トランプ政権がその旗を下せば共和党保守派はバノン氏が押したてる対抗馬になびくことは十分考えられる。

トランプが弾劾されればペンス副大統領が昇格

その対抗馬は誰になるのか?

2016年の選挙でマーサー氏はテッド・クルーズ候補にも支援をしていたのでありえないことはない。

もうひとつ最大の想定外のシナリオはペンス副大統領を押したてることだ。

それも次の大統領選ではなく、民主党と共和党の一部が狙っている大統領弾劾が実現すれば副大統領が昇格するからだ。

ホワイトハウスの裏情報に精通しているバノン氏ならば、大統領を弾劾に持ち込める材料を持っていないことはないだろう。

バノン氏の「戦争」で、ワシントンはさらに騒々しくなりそうだ。