今回氾濫が相次いだ熊本県・球磨川の流域自治体と防災力の向上に取り組んできたのが防災マイスターの松尾一郎さん。

改めて浮き彫りになったのが局地的な豪雨への対応の難しさだ。

東京大学客員教授で防災行動や危機管理の専門家「防災マイスター」松尾一郎さん:「行政は気象台から出される情報に基づきタイムライン(事前の避難行動)をやっていた。体制も取り、情報も発信した。それでも雨の量が想定以上の雨だった」

氾濫が相次いだ球磨川流域ではハザードマップの想定を超えるおよそ360ミリもの雨がわずか半日で降ったとみられている。

東京大学客員教授で防災行動や危機管理の専門家「防災マイスター」松尾一郎さん:「夜中の0時くらいから、ずっと明け方にかけて降る。就寝している状態で、そういう状態が続いた。ある意味、被災された方は”あれよあれよ”という間に状況が推移したのかなと思います。局地的な豪雨に対する対応の仕方の難しさがあったと思います」

その1つが、高齢者施設の避難で、球磨川に近い特別養護老人ホームでは14人が心肺停止で見つかった。

逃げ遅れを繰り返さないために、松尾さんは施設側に「避難計画」の策定を強く呼びかける。

東京大学客員教授で防災行動や危機管理の専門家「防災マイスター」松尾一郎さん:「高齢者・要配慮者の利用施設は3年前から法律の中で避難計画が義務化されていますので、それを徹底することが重要ですね。福島にいる私たちも『対岸の火事』とせずに、自分のことに置き換えて、どうすればよいのか考えていただきたいと思います」

福島県によると、県内の高齢者施設などで避難計画を策定している割合は28・3%にとどまっていて、課題となっている。

東京大学客員教授で防災行動や危機管理の専門家「防災マイスター」松尾一郎さん:「雨の降り方は変わっているんだから、体制も仕組み私たちは変えていかないといけないと思います。そういう意味で重要なことは、その時にどう行動できたのか。

国の機関を含めて、防災機関、河川管理者も含めてそれぞれ検証することが必要です」