元日営業に賛成派:「やっぱりいつでもやっていたほうが便利
元日営業に反対派:「働き方改革に逆行している」
街の人の賛否が分かれているのが「元日に店を営業するのか否か」

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第一生命経済研究所首席エコノミスト永濱利廣氏:「去年に比べても年末年始休むお店がかなり増えてる」

慢性的な人手不足にともなう働き方改革で、来年の元日はコンビニエンスストアでも休業する店舗も。
「一体どこが開いていて、どこが閉まっているのか 」についてコンビニ・外食・百貨店・スーパーマーケットなど、身近な65社の「元日営業」について徹底調査した。
まずは、コンビニ各社 。
元日に一部店舗の休業を決めたのが、セブンイレブン、ローソン、デイリーヤマザキの3社。

セブンイレブンは、2万1002店舗中、首都圏の直営店50店舗を休業。元日の営業率は、99.8%。
ローソンでも、102店舗を休業とする実証実験を行い、消費者の反応などを見ていく方針だ。
一方、ファミリーマートとミニストップでは、 全店舗、元日営業を宣言。
しかしファミリーマートの一部店舗では、店長は元日は休み。本部から無償で社員を派遣し通常営業する予定 。

また元日の営業を巡り方針が割れているのが、外食業界。
まず、元日を原則営業するのは、「デニーズ」や「すき家」、 「マクドナルド」に「ロッテリア」。
一方、一部店舗で、元日休業するのは、ファミリーレストランの「ロイヤルホスト」をはじめ、「てんや」や「一風堂」「フレッシュネスバーガー」に「大戸屋」。

そして、ラーメンチェーンの「幸楽苑」は去年から、元日を全店休業(元日営業率0%)。
また今年の大晦日は去年より1時間早い、午後2時に閉店。

幸楽苑店員・高田好子さん「(元日)営業した方がえ利益はあがるとは思うんですが、従業員みんなのモチベーションを上げたり、家族との時間を多く取ることができるようになって、お正月も休みでよかったと思います」
それまでは、「全店舗・年中無休」がウリだった。
去年の年末年始の営業に関する告知では、「今夜はおそば屋さんで年越しそばを食べてください」の文言とともに
大晦日を時短営業とすること、さらに元日についても「2億円事件」と、売上2億円を失っても従業員を休ませたいとして理解を求めた。


全52店舗中、22店舗で元日を休業する居酒屋チェーン「金の蔵」。
実は休業する店舗の多くが都心のオフィス街や、郊外の客数が少ないエリアに立地。
金の蔵広報・西川絢さん:「売り上げは弊社の場合そこまで大きな変化はないです。お休みにした方がメリットは大きいと思います」

一方「元日から外食したい」という方にオススメなのが
かっぱ寿司」「くら寿司」「スシロー」など、ほぼ全店が元日営業している大手寿司チェーン店。

築地海鮮新宿すしまみれ新宿靖国通り店店長・多田茂樹さん:「この時期に開いてると喜んでいただいてるお客さんがいっぱいいますよね。売り上げの取れる時期でもあるし通常の倍は売れるんじゃないですかね」
家族や親族が集まる正月は寿司店にとって、かき入れ時なのだそうだ。
また、「いきなりステーキ」も、元日から営業。「自分へのご褒美に」と、大きな肉を安く食べられるフェアを開催。

百貨店各社を見ていくと「小田急」「京王」「高島屋」など多くが元日休業する一方、営業するのが「西武」と「そごう」。
「お正月の過ごし方、ニーズにあわせて買い物をしたいというお客さんに応えるため」としている。
同じ理由で、スーパーマーケットの「イオン」は、元日もほぼ営業(元日営業率 99.8%)。
“元日に出掛けたい場所” として選ばれている。

一方、「イトーヨーカードー」と「ヨークマート」では働き方改革を意識し、来年初めて51店舗で元日を休業。
年中無休だった業界に広がりつつある、「元日休業」。 今後の動向に注目したい。

第一生命経済研究所首席エコノミストん永濱利廣氏:「今後しばらくはより年末年始は休業するお店がコンビニも含め広まっていくのかなと思う。むしろ年末年始を休むと本当は営業したくなかったお店も(損益が少なくなり)休業しやすくなるという環境になると思います」

(めざましテレビ 「ニュースのミカタ」12月27日放送)