2023年7月、6歳の女の子が散歩させていた犬が、信号無視の車にはねられ死んだ事故。警察は22日、91歳の男性を書類送検した。

先週、家族のもとを謝罪に訪れた男性は、家族の怒りを買うような発言を繰り返し、女の子はただ黙って涙を流した。

信号無視の車が愛犬をひき逃げ

現場は名古屋市緑区の信号がある横断歩道。6歳の女の子が飼い犬と渡っていたところ、信号無視の車が突っ込み、そのまま走り去った。

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この事故で女の子にケガはなかったが、一緒に散歩していたポメラニアンの朝陽(あさひ)くんがはねられ、その後、死んだ。

女の子の家族は、現場から走り去った車を見つけるため毎日事故現場に立ち、情報提供を求めてきた。

その後、警察が車の運転手を91歳の男性と特定。すると14日、男性が突然、家族のもとを訪ねてきた。

女の子の祖父:
事故のことも覚えてない?
男性(91):
覚えていないです。ぼーっと運転してね

“女の子じゃなくて良かった”

男性は、さらに家族の怒りを買うような発言を繰り返した。

「結局ワンちゃんが低いから止まらなかったと思う」
「結局ワンちゃんが低いから止まらなかったと思う」

男性(91):
(車には)自動ブレーキがついている。結局ワンちゃんが低いから止まらなかったと思う

事故を車のせいにするかのような発言。さらに…。

女の子の祖父:
一歩間違えたら孫が犠牲になっていたかもわからない。わかります?
男性(91):
(女の子じゃなくて)よかったなと。
女の子の祖父:
いや「よかった」じゃなくて、いつもかわいがっていたワンちゃんが突然いなくなっちゃったわけですよ。その苦しみ、悲しみってわからないでしょ?

事故から1ヵ月半経った今も、事故現場を一人で歩けないという女の子。家族に付き添われて姿を見せると、男性は謝罪の言葉をかけた。

男性は「ごめんね」と謝罪。女の子は、ただ黙って涙を流していた
男性は「ごめんね」と謝罪。女の子は、ただ黙って涙を流していた

男性(91):
(女の子が)小学生に入るまでに、なんとか元の笑顔に戻ってほしい。ごめんね。

女の子は、ただ黙って涙を流していた。

22日、信号無視や事故を届け出なかったなどの道路交通法違反の容疑で書類送検された男性。警察の調べに「当日の記憶はありませんが、事故を起こしたのは私で間違いありません」と話しているという。

女の子の家族はFNNの取材に「家族としてできる限りのことはやってきて、一つ区切りがついた」と話している。
(「イット!」9月22日放送)