真夏の祭典、東京オリンピック・パラリンピックまで残り2年となったが、そこに存在する3つの課題について、小池百合子・東京都知事に直撃した。

課題1  電車パニックで大混雑

試算によると、海外選手・スタッフ・ボランティアや観光客などを含め、期間中は延べ1千万人が東京にやってくるという。

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電車面から見ると、新宿駅は通常の2倍・四ツ谷や新木場は3倍もの乗客に溢れ、多くの路線で混雑率が200%になるとの予想が打ち出された。200%とは、電車内で両腕が広げられないくらい、非常に圧迫・密接した状況だ。

この事態を想定して、都として国として、何か対策は可能なのだろうか。

一例として、会社に始業時間を変更することは可能かというアンケートをとってみたところ、「対応・検討可能」は36.4%で、「変更できない・分からない」という回答は5割を超えた。

反町理キャスター:
さぁ小池さん、通勤に加えて観光客がたくさん来る。選手の移動もある。混雑対策、どうされますか?

小池百合子都知事:
交通の対策は極めて重要だと思います。今は大会でなくても満員なので、「時差Biz」というのをやっておりまして、出勤する時間を柔軟に変えて頂いております。

それからですね、2012年ロンドン大会の時に市長だったボリス・ジョンソンさんに聞いたんですけども、ロンドン大会の成功の秘訣の1つが、テレワークだそうです。

つまり家でもコンピュータで、ネットでつながることによって、仕事はそのまま出来る。会社に行かなくても仕事をやっていく、それによって育児や介護も一緒に出来るっていう、働き方改革のベースにあるものです。

小池氏:
特にロンドン大会の時にこのテレワークを推し進めて、それが非常に定着した結果、わざわざ大会の間にロンドンの会場に来る人は少なかったと。これが「ロンドン大会のレガシーの1つなんだよ」って教えてくれたんですね。

働き方改革も含めて、昨日からテレワークデイズっていうのをやってるんで、これで段々慣れて頂いて、働き方も変わるし、五輪期間中はお家でお仕事をして頂くと。いいきっかけになると思います。

課題2 死の危険もある猛暑

本番のマラソンコースとなっている道路を見てみると、「黒い塗装」と「灰色の塗装」に舗装されているところがあった。2つをサーモカメラで比べてみると、同じ道路なのに灰色の塗装の方が、温度が低かった。

スタジオでは、この特殊な舗装にライトを当てて、路面の温度変化を調べる実験装置を使って、小池都知事がプレゼンを行った。

小池氏:
こちら通常の舗装が61.7℃で、遮熱性舗装が46.4℃となっています。ガラス系のものなどを使うことにより、光の反射を変えていくことで、熱を遮る仕組みです。私はいつも、マイサーモメーターを持ち歩いていまして、これで測ってみても、10℃は違うことが分かります。

マラソンやロードレースなどにおいて、こちらのような集中的に温度を下げる技術が、暑さ対策の1つになると考えています。

課題3 東京五輪、その後は?

前大会の開催地である、ブラジル・リオにある選手村は31棟が建設され、大会から2年が経った今では改築され、分譲マンションとして、12棟700部屋が販売されている。

だが、現在入居しているのは半数以下の230室である。周辺環境が整っていないことや、都心部へのアクセスの悪さなどが理由で、売れ行きは伸び悩んでいる。

反町:
東京五輪に伴い、都がつくる様々な施設があるじゃないですか。その後の運用の見通しとか、選手村が売れるのかどうか。どんな風に考えていますか?

小池氏:
私が知事に就任してから何をしたかというと、会場の建設費の見直しですよね?これはあくまで、オリンピック・パラリンピックが終わった後どうなるかを考えて、逆算して、コスト下げられるところは下げて。

海の森は最初69億くらいだったのが、1000億までいって、今は300億くらいに下がってはいるんですけど、終了後の利用を考えて、かなりコストを削減して建設しております。

それから、アクアティクスセンターも、ネーミングライツを募集したり、あの、味の素スタジアムとかですね、都の施設にもそういったネーミングライツで収入を得るような工夫があります。

それから、有明アリーナですが、逆に売れるということで、これでコンセッション、民間の方に運営してもらう方向をとっています。やはりパブリックなので、儲け主義でやってるわけではないけれども、しかし赤字を垂れ流すようなことがあってはですね、都民の大事なお金が無駄になってしまうと。そういうことで、そこは色んな工夫をしながら、活用していくことになります。

反町:
つまり、都営の都所有の体育施設という意味で、今後使われていくという理解でいいんですか?

小池氏:
えぇ。ですけれども、その後はたとえば国際大会が開かれる。まさしくオリンピック・パラリンピックのレガシーですから、これを活用していくということで、さらに東京で国際大会が開かれるような工夫をしていくことで、活用することが最大のポイントになると思います。

新しい競技がたくさん出来て、若い人たちに人気なスポーツが、いっぱい出てきますよね。そういったところは、スポーツのエリアとして活かしていく。皆さんがすぐに分かるような価値づけをしていこうと思っています。

(「プライムニュース イブニング」7月24日放送分より)