店舗の統廃合など問題発覚後、厳しい状態が続くビッグモーター。

ところが、FNNが入手した和泉新社長から全社員に向けたメッセージには、意外な文言が書かれていた。

和泉社長のメッセージ「皆さんのご尽力により9月に入り買取・販売台数が上向き始めています」

先週末に送られたメールでは、「9月に入り業績が上向きとなっている」と説明。

なぜ、このタイミングで業績がアップしたのか。

関係者によると、社内では車の買い取りに特化した「買い取り部門」が新たに発足。

その結果、車を買い取る数が増え、業績アップにつながったのではないかと話す。

そしてメールには、社員の声を経営に生かすため、社内アンケートを実施したとの内容も。

社員に配られた実際のアンケート用紙。

無記名で行われているこのアンケートには、「今回の一連の不祥事についてどのようなことが原因であると考えますか」、「あなたはビッグモーターで働くことを誇りに思っている」などの質問が。

中には、「これまでのビッグモーターにおける前副社長のやり方についてどのように感じていましたか?」といった、兼重前社長の息子で相次ぐ問題の中心人物とされた宏一前副社長についての質問も。

生まれ変わりを図るビッグモーター。

しかし、内部ではある動きが起きていた。

国道沿いにある、外装が施されていないままの建物。
ショーウィンドーのガラスには保護シートがかけられたまま。

この白い看板には、本来ならブルーをバックに「BIG」の白いロゴが躍るはずだった。

9月16日に新規オープンする予定だった店舗の出店が中止されていた。

ビッグモーターがオープンする予定だったこの建物は、近所の人の話では、8月上旬までは業者が入り、工事が進められていたという。

工事の様子を見た人「(出店取りやめは)しょうがないかなと」
近隣住民「記事が出てから、(出店は)無理だと思ってた」

出店取りやめは、ほかにも。

岐阜県のビッグモーター大垣店になるはずだった建物は、がらんとした様子だった。

今回の出店取りやめについて、ビッグモーター側は「被害に遭われたお客さま対応やステークホルダーの皆さんの対応を優先すべく、出店を取りやめることとなりました」とコメントしている。

「業績が上向き始めている」と、社長がメールする中での出店取りやめ。

現役社員は、「厳しい状況は今も変わらない」と話す。

現役社員「全体の売り上げが大幅なマイナスであることは変わりません。結局、店舗にほとんどお客さんは来ないので、立て直しにはほど遠い状況です」

(福島テレビ)
(フジテレビジョン)
(東海テレビ)