山形・尾花沢市の小さな集落の住民たちが、毎年取り組んでいる“かかし作り”。かかしは年々増え続け、5年目の2023年も力作がそろった。
地区の世帯数76上回る過去最多117体
尾花沢市の西原地区では、町おこしの一環で住民がほぼ全員でかかし作りに取り組んでいる。
この記事の画像(22枚)最初の年は47体だったが、その後年々増加し、2022年は108体まで増えた。いらなくなった洋服などを再利用して作られたユニークな“かかし”たち。さくらんぼテレビの渡邊百音アナウンサーが、2023年は何体のかかしがあるのか探してみることに。
地区内を歩いてみると、農作業の休憩でお茶を飲みながら井戸端会議をするかかしや、人気アニメのキャラクターのかかしなど、住民が趣向を凝らした「手作りかかし」があちこちにある。
かかし探しを進めていくと…。
さくらんぼテレビ・渡邊百音アナウンサー:
またかかしがありました。八チの巣をつつくかかしですね!
西原地区親睦会・溝越正廣さん:
ん?
かかしと間違えてしまったこの人…、実は、かかし作りを発案した会の会長・溝越さんだ。
さくらんぼテレビ・渡邊百音アナウンサー:
かかしを75体まで探せたのですが、たくさんありすぎてギブアップでした。実際は何体あるんですか?
西原地区親睦会・溝越正廣さん:
今年は117体。いろんな所に立っているので、見つけるのは大変
地区の世帯数・76世帯を上回る117体のかかしは、これまでで最多。中には、人間とまったく見分けがつかないかかしもある。
農作業をする人:
かかしは友だちみたいな感じ。かかしに声をかける人もいるけど、いくら声をかけてもかかしは返事をしない
着物姿のかかしの制作者は「私が帯を結んだので変な形だが、お母さんにやってもらえば、うまくいったのでは」と笑ってみせた。
かかしが地域の笑顔を作る
もともとカラスやサルなどから農作物を守るためのかかしだが、今では住民同士の絆を深める大切な存在だという。
西原地区親睦会・溝越正廣さん:
話題がかかしになると、みんな笑顔になる。いろんな会合でもかかしの話が出る。かかしは地域作りに効果がある
10月には、すべてのかかしを集めてミニコンサートをする「かかし君感謝祭」も行われる。
(さくらんぼテレビ)