中国政府による「香港国家安全維持法」が施行されてから、一夜が明けた。

香港返還から23年を迎えた現地では、諦めムードも広がっている。

香港は、イギリスから返還されて、7月1日でちょうど23年となるが、返還から50年保証するとされた「一国二制度」は、有名無実化したと批判が高まっている。

香港では1日朝、返還を記念する行事が開かれ、「国家安全維持法」の必要性を訴える看板の前で、中国と香港の旗が掲揚された。

2020年の返還記念日は、感染対策を理由に、大規模なデモは禁止されていて、新たな法律による取り締まりの恐怖もあり、市民の間には、諦めムードも広がっている。

香港市民「国家安全維持法は歓迎しない。なぜなら自由を制限されるから」

「香港国家安全維持法」では、「国家分裂」、「政権転覆」など、4つの類型が犯罪とされた。

最高刑は無期懲役と重く、中国政府が置く治安機関が、直接、香港の取り締まりをすることも可能とされているが、実際の運用が不透明なこともあって、抗議活動を萎縮させる効果は非常に強いといえる。

また、6月30日の深夜まで、条文の全容が明らかにされないなど、秘密主義も際立ち、断固、香港の統制を強める中国の強い意志を感じる。

一方、アメリカのポンペオ国務長官は、声明で「香港にとって悲しい日だ」としたうえで、「アメリカは、香港が独裁主義の胃袋にのみ込まれるのを黙って見ていない」と強調した。

また、「中国政府による香港の言論や集会の自由への攻撃に対処する」と、さらなる規制強化に踏み切る可能性を示唆した。