東京・品川区のJR大井町駅上空を飛行する機体が飛んでいるのは、羽田空港に向かう新ルート。

東京オリンピックを控え、国際線の発着便増加などを理由に、2020年3月末から正式導入された、いわゆる「羽田新ルート」。
南風が吹く日の午後3時から7時までの間、東京都心部の真上を飛行している。

国土交通省は、滑走路の効率的な運用で、国際線の発着数がこれまでの年間6万回から最大9万9,000回へ、約1.7倍に増えるとしていた。

しかし6月30日、ルート見直しが可能か検討する初会合を行った。
なぜ新ルート運用開始から3カ月足らずで、議論の場が設けられたのか。

6月29日午後5時、品川区大崎駅前では、飛行機がビルの真上を飛行していた。
こうした新ルートについて、住民は...。

職場が飛行ルート下の女性「3時すぎると、ガーって。(新型コロナウイルス対策で)窓を開けているので、換気で。結構響きます。(窓を)開けている時は大変ですね」

飛行ルート近くの住民「音がすごいし、結構低いところ飛んでるので、何か落ちてこないか心配ですね。ちょっとうるさい」

低空飛行による騒音への不満や、落下物に対する不安の声が続出している。

6月12日には、川崎市や都内の住民29人が新ルートの運用停止を求め、国に対し訴えを起こした。

原告団の男性「これは単なるいち地域、いち住民の問題だけではない。明らかに人権問題だと」

実際に、深刻な騒音に悩まされているという住民は...。

品川区に住む藤井さん「空から何かが降ってくるというか、落ちてくるような感じの低いゴーって音ですね。(窓を)開けていると結構、話とかテレビの音とかもちょっと聞こえなかったりするので(窓を)閉めたり、ちょっと怖い」

6月30日、初会合が行われた新ルートに関する検討会。

果たして住民らの不安は解消へと向かうのか。
議論の着陸地点はまだ見えていない。

佐々木恭子アナウンサー「埼玉県から東京上空をへて、羽田に着陸します。このルートは南風で見通しが良い日限定かつ、時間も限って使われています。新宿付近では、上空約915メートルのところ。そして空港に近い大井町付近は約340メートルの上空を飛んでいるのです。まさに日本の首都の真上と言いますか、住宅街の真上を飛んでいるわけです。そのため騒音など反発の声が上がってきているのです。国土交通省は6月30日始まった検討会で出た案について、2021年3月末までにメリット・デメリットをそれぞれ出して検討していくということです」

加藤綾子キャスター「最短で東側のルートだと2分間隔で、西側のルートだと4分間隔で飛ぶんです。だから静かな場所ほど、やはりこの音というのはすごく気になるんじゃないかなと思うのですけど、これは前々から騒音は大丈夫なのかと言われていた」

マーケティングアナリスト・原田曜平さん「いまさらという感じもするのでちゃんと説明していただきたい。新型コロナウイルスの影響でインバウンドが見込めなくなってきているので、もう一度考え直すひとつの手かもしれない」

加藤綾子キャスター「国として訪日外国人を増やしていくために、便数を増やす必要性があるというのはわかるんですけれども、ここは住んでる方たちとの、本当に十分な話を進めていくしかないと思われますね」