去年10月の台風19号で大きな被害を受けた長野市の長沼地区で28日、被災後初めての防災訓練が行われました。教訓を生かして、住民同士の「安否確認」を重点にしました。

(訓練):

「千曲川、浅川が氾濫の危険が迫っています。避難勧告が発令される見込みがあると連絡がありました」

訓練は、大雨が続き警戒レベル「3」から「4」の避難勧告に移行する想定で、長沼支所に対策本部が設置されました。

長沼地区の防災訓練は今年で37回目ですが、被災して地区外で生活する人も多いため、役員と消防団員のみで行いました。

去年10月の台風19号では、千曲川の堤防が決壊し、およそ1700人が浸水域からヘリコプターで救助されました。

国のアンケートでは、2割の人が自宅に留まっていたことがわかりました。また、避難のタイミングは、避難勧告や避難指示よりも後の「越水が始まった」午前1時台が最も多く、避難行動の遅れも指摘されています。

そのため今回は、早期の「安否確認」「避難連絡」に重点を置きました。

防災無線:

「市長からレベル4、避難勧告が発令されました」

台風19号で、自宅に残った2人が死亡した赤沼地区では、9つの組の役員が地域に危険な箇所がないか巡回。その後、全世帯に電話し避難を促す流れを確認しました。

赤沼地区の役員:

「今、安否確認の訓練をしている。皆さん無事ですか?」

安否確認に2、3日を要した経験から、緊急時に繋がる携帯電話の名簿を作ったということです。

赤沼地区の役員:

「固定電話がみんな水没しちゃうから。携帯あってもそれぞれ知らなかった。だから連絡を取りようがなかった」

「去年は、こういう浸水の経験はないですから、みんなてんでばらばら。小学校に避難といっても、学校にあれだけ水がくると無理ですし」

また、高齢者や障害者など要支援世帯には、役員が訪問して避難を促すことも確認しました。

長沼地区住民自治協議会・西沢清文会長:

「また堤防は切れるかもしれないということを想定して、常々、情報発信をしていかなければいけない」

長沼地区では今後、要支援者を車で移動させる仕組みを検討するほか、各世帯がどこに避難する予定かを調査し、早期避難の呼びかけに役立てたいとしています。