鹿児島大学の研究チームが新型コロナウイルス感染症の治療薬の候補となる薬剤を特定したと発表しました。今後は東京のバイオベンチャー企業と共に臨床試験などを通して安全性の確認をする予定で、実際に流通するには最低でも3年程度かかるとみられていますが、治療薬の開発に期待が持たれます。

新型コロナウイルス感染症の治療薬の候補を見つけたのは鹿児島大学のキャンパス内で研究に取り組むヒトレトロウイルス学共同研究センターの馬場昌範センター長らの研究チームです。

研究チームでは普段から抗ウイルス薬を生み出す研究を進めていて、今年3月からは、これまでに保有している国内外の薬剤、およそ2000種類の中から50種類程度について新型コロナウイルスへの効果を実験しました。

その結果、C型肝炎に効果がある「フェナンスリジノン誘導体」と呼ばれる化合物が培養細胞を使った実験では現在、特例で治療薬として承認されている「レムデシビル」と同じくらいかそれ以上に新型コロナウイルスの増殖を抑える効果が確認できたということです。

今後は、東京のバイオベンチャー企業と共に臨床試験などを通して安全性を確認するほか、さらに効果の高い薬剤を見つけたいとしています。

ヒトレトロウイルス学共同研究センターの馬場昌範センター長は「副作用の少ない、コロナウイルスに特化した薬を作りたいという強い希望がある。長期戦なので長い目で見守っていただけたら」と話していました。