6月1日、千葉県長柄町の中古車販売店の駐車場に設置された防犯カメラが、“不可解な窃盗”の瞬間を捉えていました。

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閉店後の中古車販売店に現れた、1台の黒っぽい車。

車の中からは、黒ずくめの不審な2人組が出てきました。

2人がカメラの画面から消えた数分後…。

1人がなにやら「黄色い板のようなもの」を抱えて車に戻ってきました。

その正体は…「軽自動車のナンバープレート」。
2人組は、そのままナンバープレートを持ち去り、車で駐車場を後にしました。

ナンバープレート“だけ”が盗まれる不可解な犯行

「めざまし8」は、被害に遭った千葉県長柄町にある中古車販売店を取材しました。

ナンバープレートが盗まれた「Auto Service 武藤」の武藤未来代表
ナンバープレートが盗まれた「Auto Service 武藤」の武藤未来代表

「Auto Service 武藤」 武藤未来代表:
(警察によると犯行に)入られたのが、こっち(正面)の扉ではなくて、裏ですっていう話で。ここの扉のところがバールでなにかで壊されて…。

もう一度、防犯カメラの映像を見直すと、確かに手元にバールのようなものを持っているのが分かります。

2人組はこの道具を使って、店舗の裏口にある扉を壊し、侵入したと思われます。

「Auto Service 武藤」 武藤未来代表:
ナンバープレートが入っていたのはここなので、実際に盗まれたのが、この間に軽自動車のナンバーが2枚挟まっていて。本当にナンバーだけが持っていかれているので。

武藤代表によると、2人組が盗んでいったナンバープレートは、納車が決まった軽自動車に取り付けられるように、店側が取得し保管していたもの。
盗まれたのはナンバープレートのみで、店前の車や、店内に置いてあったカメラなどには一切被害がなかったといいます。

犯行の1時間半前…防犯カメラに“下見”をする姿が

不審な車が店の前に現れてから、わずか10分ほどで行われた犯行。
周辺を取材すると、犯行の1時間半前に、店舗の近くに設置された防犯カメラに2人の姿が映っていました。

店の近くに設置された防犯カメラの映像
店の近くに設置された防犯カメラの映像

現場を「下見」に来ていたとでもいうのでしょうか?

「Auto Service 武藤」武藤未来代表:
下見して、多分この扉見つけて、ここから入れるし向こうからも見えないので。それで入って事務所の中を荒らされて、ナンバー持っていかれたという状況で…。

なぜ、2人組は他のものを盗まずに、「ナンバープレートだけ」盗んだのでしょうか?
元埼玉県警捜査一課警部補の佐々木成三氏はその理由をこう推察します。

元埼玉県警・捜査一課警部補 佐々木成三氏:
盗んだナンバープレートを、ほかの犯罪で使うという目的ですね。逃走車両に、盗んできたナンバープレートを取り付けて偽装して逃げると。そういった手口でも盗んだナンバープレートを使うことがあります。

佐々木氏は、盗まれたナンバープレートが「さらなる犯罪につながる可能性」があるというのです。

さらに、別の可能性も。

元埼玉県警・捜査一課警部補 佐々木成三氏:
今の日本のナンバープレートというのは、海外でかなり人気があって、転売目的で盗むという手口もあります。日本の「漢字」。そういったものがかなり人気なので、ナンバープレートをインテリアで使ったりすることがあるということですね。

(めざまし8 「NewsTag」より 6月7日放送)