5月18日夜、岩手県大槌町の住宅の敷地内で72歳の男性がクマに襲われ頭の骨を折る大けがをしました。
県内ではクマと遭遇するリスクが高まっている可能性があり、県は注意を呼び掛けています。
18日午後9時すぎ、大槌町安渡の住宅の敷地内で、近くに住む無職・田中喜代志さん(72)がクマに襲われ、「頭をたたかれて血が出ている」と自分で警察に通報しました。
警察によりますと、田中さんは頭の骨を折る大けがをして病院に運ばれましたが、意識はあり命に別条はないということです。
田中さんは農作業をするため所有するこの別宅に1人で寝泊りしていて、外のトイレに向かうため建物から出たところをクマに襲われたということです。
19日午前11時ごろから猟友会が、現場周辺に箱わなを設置しクマの捕獲を試みているほか、警察が付近をパトロールして警戒を強めています。
一方、滝沢市の鞍掛山では5月5日、登山客が親子連れとみられる2頭のクマと遭遇しました。
クマを撮影した人
「まさかこんな山道のすぐわきに、クマがワサワサいると思っていなくて」
このようにクマに遭遇するリスクが高まっている可能性があるとして、県は4月にツキノワグマの「出没注意報」を発表。
山に入る際は、複数人で行動することや鈴やラジオといった音が出る物を携帯するよう呼びかけています。
2023年、県内でクマに襲われた人はこれで8人となり、2022年の同じ時期より5人増えています。
登山や山菜採りを予定している人は、十分な注意が必要です。