ことの発端は3月16日、ある企業の社長のツイッターだった。

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「採用面接で『私のツイッターを読んでいますか?』という質問をするようにしている。読んでいない人材は、不採用。面接に来る以上、社長のツイッターを確認するのは一般常識でしょ。非常識な人材は仕事もできません。」


このツイートに対してネット上で批判が殺到、物議を呼んだ。
この騒動について、ツイッターで自身の見解を公開した、看板商品「岩下の新生姜」で知られる岩下食品株式会社の代表取締役社長、岩下和了さんにその真意を詳しく伺った。

岩下社長は、このネット上の騒動を受け、5日後となる3月21日にツイッターで持論を展開した。

社員のアカウントからフォロー来てもフォロバしないし、原則、見ない。私のは読まれてもいいけど、積極的に読んでほしいとは思わない。誰が見ているのか知らない。基本は見られてない前提なので、例えば暁美ほむらのコスプレ写真とか載せたり出来る。楽しく自由なのはそこそこパーソナルな世界だもの。」


このツイートには、「考え方も含め素敵すぎる」「こんな素敵な社長のもとでお仕事してみたいものです」「自由な場所で気にせずすすめっ!そんなメッセージを画像から感じました」など、賞賛の声が多く寄せられた。

ただ、一つ気になるのは、ツイートと合わせて公開された1枚のコスプレ写真だ。

森下知哉デスク:
誰ですか?これ。

鈴木理香子アナウンサー:
社長です。

森下:
本人!? これ、何を?

岩下社長:
……(苦笑)

森下:
趣味なんですか!?

岩下社長:
いや、これはね、話せば長いんですけども…

森下:
短めでお願いします(笑)

岩下社長:
新生姜のファンのコスプレイヤーさんたちとオフ会をしたときに「社長もやんなよ」と言われて。それで「ほむほむ」ならOKということで、やろうと。私は、この暁美ほむらっていう、『魔法少女まどか☆マギカ』のキャラクターのファンで、非常に感情移入して観ていた経緯がございまして。

森下:
へ〜、いいじゃないですか。

岩下社長:
ちょっといろいろヒゲがあったり、すね毛を処理していなかったり、今にして思えば、こんな目立つことになるのなら、もうちょっと頑張っておけばよかった、と。

森下:
そっちなんだ(笑)

岩下社長が「コスプレ写真」に込めたメッセージ

岩下社長:
ツイッターっていうところで、あの社長さんに反論するニュアンスにとられかねない発言を、「上から」みたいな感じでやるのは、とっても印象が良くないから、やっぱり自分を落っことして。
もちろんコスプレイヤーの方たちが悪いとは決して思わないし、僕は(彼らのことを)素敵だと思っています。それとは別で、私のこのコスプレの質は「下」の方ですから、そういうものを見せると、印象的に親しみやすいというか、「社長のツイート見てもしょうがないよね、こんなの(写真)出てくるんだから」というニュアンスで伝わればいいかな、っていうのもありました。

「自由にやってほしい」

岩下:もう1つの意味は、やっぱり「自由にやってほしい」ということ。せっかくしがらみなしに世間、社会と広く接することができるのがSNSの世界だから、それをうまく活用するという意味では、自分が属する組織の上下関係、ヒエラルキーに縛られない方がいいので、あんまり(SNSの空間に)上司や社長は出てこない方がいいよね、というメッセージです。

岩下社長の「採用基準」は?

鈴木:
もともとあった「ある社長」のつぶやきのほうでは、採用の基準みたいなことも話していたんですけど、岩下社長の会社では「こういうことを基準に採用している」なんていうことはありますか?

岩下社長:
そうですね。真面目な話をしてしまえば、やっぱり自由に自分を出せるっていうのは今の時代大事ですよね。あと、人の立場に立てるか、人の気持ちになって動けるか。今の時代はマーケティング的に物を考えなければいけない時代です。お客様の立場に立って物事を考えられるかっていうのは、実はこれは難しいことなんですけど、本当にそこに論点が絞られている気がしますよね。素養としてそこが出発点だと思います。

ツイッターにハマった理由

最後に、25000人のフォロワーを持ち、「オフ会」と称して消費者との交流を持つ、岩下社長がツイッターにハマったきっかけを紹介しておきたい。


岩下社長:
ツイッターで(自社製品などを)検索をするとお客さまの声が出てくる。「(岩下の新生姜のことを)美味しい」など、こんなに褒めていただく声を聞けることは、あんまりなかった。それで夢中になりましたね。