多くの人が行き交う東京・新橋。マスクの着用も自由になり、賑わいが戻ってきたその一方で増えてくるのが、酔っ払いによるトラブルだ。
駅前の交番に連日舞い込む、数々の通報。夜の繁華街で何が起きているのか?その現場を取材した。
「1人で飲んでた」目が覚めても足元おぼつかず…
午後11時頃、一本の通報が入り警察官が現場に向かう。そこには、壁にもたれかかり熟睡する男性の姿があった。

警備員:
声かけてるけど反応はあるんですけど、全然起きていただけない。
警察官が声をかけると、すぐに目を覚ました。聞けば1人で飲んでいて、気付いたら寝てしまったそうだ。

警察官:
今日は帰りますか?かなり飲まれているので行きましょうか。もうおぼつかないから、足が。

寝込んでいた男性:
いや先輩の後ろ…先輩の○×△…。
警察官:
手持つから、手持つから。
寝込んでいた男性:
力強いからにゃ~。
警察官:
行きましょう、ね。行きましょうね。

家に帰るよう促すが、足元はおぼつかず。

警察官:
おー危ない危ない危ない。他の人にぶつかっちゃいますよ。
寝込んでいた男性:
だいじょ~ぶ。

もう少しで、後ろを通った人にぶつかるところだった。結局、男性は警察官に支えられながら駅まで行くことになった。

ガン!と激しい音 なぜシャッターを蹴ったのか
午前1時頃。突然、ガンガン!と大きな音が響き渡った。

これに気づいた警察官が、音が鳴っている方へ走り出す。そこには…。
警察官:
おい、やめろよ。何やってんだよお前。

警察官:
どういう意味でやってんの、それ。
男性の姿が。一体何があったのか?

警察官:
何やってんだよ。何でやったの?壊れてないよな?
男性:
いや、壊れてないっす。すみません。
警察官:
じゃなくて、何したの?
男性:
いやいや、ごめんなさい。すみませんでした。
警察官:
許されることと、許されないことあるからな。

男性は交番近くの建物のシャッターを蹴っていた。一体なぜそんな行動に出たのか。
警察官:
何でやってたの?やった理由は?

男性:
理由はないです、本当にすみません。
警察官:
酔っ払ってる?今。

男性:
ちょっと酔っ払ってます。本当に申し訳ないです。本当にすみませんでした。

理由なく蹴っていたというが、もし壊れていたら器物損壊の罪に問われる可能性がある。警察官が確認したところ、シャッターは壊れていなかったため、今回は厳重注意にとどまった。
のぼりを折った大学生 説得後も無責任な発言
別の日の午後10時半頃、新橋駅前交番に通報が入った。
警察官:
ケンカ、口論になりそうだから今すぐ来てほしいって。

現場へ駆けつけると、黒い半袖のシャツを着た飲食店の店主と、白シャツの男性が。そのすぐそばには、店ののぼりが倒れていた。

目撃者の証言によると、白シャツの男性が酔っ払ってお店ののぼりを掴み、そのまま倒れて折ってしまったという。ところが…。
警察官:
旗をつかんでしまって、転んだのは覚えてないですか?
のぼりを折った男性:
旗をつかんだ?

警察官:
そこの旗ですね。覚えてないですか?
のぼりを折った男性:
覚えてない。
警察官:
ご職業は?
のぼりを折った男性:
大学生です。
話を聞くと男性は大学3年生で、倒れたことすら覚えていないほどの泥酔状態。この場では話が進まないため、翌日、保護者に連絡しようと連絡先の交換を求めたその時…。

警察官:
○○さん、連絡先交換お願いします。
のぼりを折った大学生:
いや、まじで。
警察官:
足元おぼつかないよ。
のぼりを折った大学生:
いやだよーあーーーーー。
警察官:
責任持たないと!やってないならやってないで、後日連絡して。

のぼりを折った大学生:
うわーーーーー。
警察官:
静かに!!
親に連絡されたくないのか、大声で叫び始めた。

警察官:
お父さん、お母さんの連絡先は?家族の連絡先は?
のぼりを折った大学生:
わかんない。
警察官:
携帯電話さっき持ってたでしょ?見せてあげてください。
のぼりを折った大学生:
ねぇ嫌だよーーーーー。

男性警察官の顔に向けて右手を突き出した。
警察官:
おい!! 何してんの!? ダメでしょ!

のぼりを折った大学生:
嫌だよーーーーー。マジで助けて…。

さらに、女性警察官を足蹴り。
のぼりを折った大学生:
うわーーーーーーーーーー。

警察官:
次やったら公妨(公務執行妨害)で逮捕するよ!

のぼりを折った大学生:
うわぁーーーーーーーーーー!
公務執行妨害の現行犯で逮捕されてもおかしくない行為だ。

その後、20分間にわたって男性を説得し連絡先を交換。しかし、まだ事の重大さに気付いていないのか…。
のぼりを折った大学生:
ほんっとうにすみません!
警察官:
それは店主さんに言って。


のぼりを折った大学生:
店主さん!すみません!! あの、本当にこれ(連絡先)を託してくれるなら、エロい女の子ください。

店主:
ちょっと言ってることわからないですけど。明日電話に出なかったら、弁護士使って学校に電話します。連絡とりますね。
のぼりを折った大学生:
うー弁護士ってどのレベルすか?
無責任過ぎる男性に、飲食店の店主が現実を突きつける。

店主:
えっとね、事の大きさわかってますか?酔っ払っているからわかってないと思うんだけど、明日これ覚えてないってなったら、学校いられなくなりますよ。これ脅しでも何でもないですけど。それくらいのことを今してるんですよ。
のぼりを折った大学生:
本当ですか?

さすがに気が付いたのか、動揺を隠しきれない様子。

その後、男性は自分がしたことを認め、翌日に改めて連絡をすることを約束し、その場を立ち去った。
行動制限が緩和される中での歓送迎会シーズン。羽目を外して飲み過ぎないように注意しよう。
(「イット!」3月31日放送)