若者たちの関与が次々と発覚…。
2月、マニラの収容施設から日本に強制送還された、広域強盗事件の指示役とみられる男たち。

その後も、現地ではグループの一員とみられる20代の男女らが逮捕され、このうち金庫番とみられる山田李沙容疑者(26)は17日に送還された。

さらに、意外な経歴を持つ容疑者も。

10日に逮捕された熊井ひとみ容疑者は、過去に都内の大学に在籍していて、ミスコンに出場した経験もある。

そんな過去を持つ人物がなぜ、かけ子をしていたのか。
住まいは「ゲートシティ」…フィリピンで“富裕層の生活”
取材班が向かったのは、マニラ近郊の熊井容疑者が住んでいたエリア。

現地リポート:
この辺りは、熊井容疑者が住んでいたエリアになります。ご覧のように路地に入るとほとんどのエリアがゲートで区切られているんですね。中に入ることは、一般人はできません。


周辺は、住んでいる人や関係者以外は入ることができない、いわゆる「ゲートシティ」になっていて、熊井容疑者もその中に住んでいた。

一帯は豪華で大きな家が建ち並ぶエリアで、周辺で働く人によると「実業家やスポーツ選手などが住む富裕層向けのエリア」だという。
周辺には、熊井容疑者らしき人物を見たという人たちも…。

焼き肉店 店員:
先月、よく似た人がお店に来た。6人、たぶん女性2人と男性4人で来た。

日用品店 警備員:
去年のクリスマスに2回見た。男性の後をついてきていた。とてもおとなしくて従順に見えた。

また、現地当局の関係者によると、熊井容疑者が住んでいた家は30万円前後の家賃で、家賃は17日に送還された山田容疑者が支払っていたという。
要注意…海外での“高額バイト”
普通の20代女性の生活とはかけ離れた、贅沢な暮らしぶりだった様子の熊井容疑者。
こうした暮らしを求めて、特殊詐欺グループと関わってしまったのだろうか…。
実際になぜ、かけ子に関係するようになったのかは不明だ。

日本の捜査関係者は「若いかけ子は知らずにフィリピンに行って、着いたらいきなりかけ子をやらされたというメンバーも少なからずいる」と話す。
別の事件で、急に犯罪に巻き込まれた例もある。
タイで2022年12月、特殊詐欺グループとみられる男ら5人が監禁などの疑いで逮捕された。
この時の被害男性は、高額報酬のアルバイト募集を見てタイに行くと、携帯電話などの身の回りのものを没収され、特殊詐欺の電話をかけるように命令された。
海外での高額報酬をうたうバイトの募集には、注意が必要だ。
(「イット!」3月17日放送より)