若きキャリア官僚の男が、”睡眠薬”入りの飲み物を女性に飲ませて、意識をもうろうとさせた上で、わいせつな行為をしようとした疑いで、警視庁に再逮捕された。1回目の逮捕と同じ女性が被害者。初対面で”薬物混入”に及んでいたという。

港区のバーで薬物混入か

経済産業省のキャリア職員・佐藤大容疑者(32)は、去年11月20日夜から翌21日にかけて、東京・港区のバーで、知人の20代の女性に、睡眠薬入りの飲み物を飲ませて、抵抗できないような状態にした上で、ホテルに連れ込み、わいせつな行為をしようとした疑いが持たれている。逮捕容疑は、準強制わいせつ。

連行される佐藤大容疑者(32)(先月19日 池袋署)
連行される佐藤大容疑者(32)(先月19日 池袋署)
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佐藤容疑者は、先月、同じ女性に対する準強制わいせつ容疑で逮捕されていた。去年のクリスマスの夜、東京・足立区のネットカフェの個室で、この女性に、睡眠薬を混ぜた飲み物を飲ませて、意識をもうろとさせた上で、わいせつな行為をしたとされている。

1回目の逮捕の後、被害者の女性が、佐藤容疑者との付き合いを振り返ったところ、去年11月20日の夜の”出来事”を思い出したという。この日、女性は、初めて、佐藤容疑者と酒食をともにしたのだった。

突然”サシ飲み”に

もともと数人で食事をする予定だったが、佐藤容疑者から、「同席する人が来られなくなった」と連絡があり、2人きりの”サシ飲み”になったそうだ。一軒目は港区の焼き肉店。それから近くのバーに移動。そこで、女性が席を立った隙に、飲み物に睡眠薬が混入されたとみられている。

現場のバーに滞在中、女性は、数回、席を立ったとのこと。その間に、飲み物に睡眠薬を混入されたか(イメージ)
現場のバーに滞在中、女性は、数回、席を立ったとのこと。その間に、飲み物に睡眠薬を混入されたか(イメージ)

女性によると「強烈な眠気がきて、急に記憶が途切れ途切れになった」とのこと。その後、佐藤容疑者は、バーから2キロほど離れたホテルに、女性を連れ込んだが、犯行は未遂に思わっている。

この日の”出来事”について、当初、女性は、「酒に酔っていたと思っていた」とのこと。しかし、事件が明らかになり、改めて、警視庁に被害を訴え出たという。女性の体内からは、クリスマスの夜に起きた事件と同じ睡眠薬の成分が検出されている。

留置場暮らしも「有給消化中」

佐藤容疑者をめぐっては、既報の通り、複数の知人女性から、同じような”デートレイプドラッグ”被害の相談が寄せられている。警視庁は、今後も、余罪を追及する方針だ。

経産省キャリアの佐藤容疑者は、事件発覚後、秘書課付けとなっている。
経産省キャリアの佐藤容疑者は、事件発覚後、秘書課付けとなっている。

なお、キャリア官僚の佐藤容疑者は、事件発覚後、貿易経済協力局 技術・人材協力課から、秘書課付けとなった。現在、逮捕勾留され、留置場暮らしの身分だが、勤務の扱いは「有給消化中」だという。

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社会部
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