岸田首相は10日、埼玉県戸田市の公立小学校で、デジタル端末を活用した授業の様子を視察し、先進事例を全国に広げていくことに意欲を示した。
政府は、児童・生徒の「1人1台端末」をはじめとする「GIGAスクール構想」の促進を掲げ、教育現場でのICT(=情報通信技術)環境の整備を急いでいる。
岸田首相が視察した戸田東小学校は、教育現場でタブレット端末などの先端技術の導入が進んでいる先進事例だ。岸田首相は、実際に小学生がタブレット端末を活用しながらプレゼンテーションを行う様子などを見学した。
視察後、岸田首相は「特定の自治体の先端事例ということで終わらせるのではなく、全国に展開することが必要だ」として、教育のICT化の必要性を強調した。
また、岸田首相は、若手の教職員との間で、働き方改革や子育てとの両立などについて意見を交わし、「教育のデジタル化を進めると共に、働き方改革、そして(教職員の)処遇の改善を進めていきたい」と述べた。
教職員の処遇をめぐっては、政府が今春、勤務実態に関する調査を公表し、結果等を踏まえ、6月にまとめる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に対策の方向性を示す方針だ。