群馬・館林市のシンボル“タヌキの像”。市民から愛されるそのタヌキ像が真っ二つに。相次ぐタヌキ像の破壊。いったいなぜ?
鈍器を使用か?タヌキ像が真っ二つに
タヌキの像が相次いで壊されているという群馬県館林市に向かった。

被害があった現場には、胴体が真っ二つに切断されたタヌキの像。


中身のコンクリートはむき出しになり、近くには顔の部分が元の姿が分からないほど、何者かによって破壊されている。

壊される前のタヌキの像は、クリっとした目の愛嬌のある表情と立派なお腹。右手にとっくりを持って、高さは約1メートル。

1月10日午後2時半ごろ、壊されているのを管理する人が見つけた。

館林市緑のまち推進課 瀬下覚さん:
中に全部コンクリートが詰まっていたので、通常の人の力では壊せないです。たぶん鈍器とかそういう物でやられたんだと思うんですが。
1体だけではない被害 橋のたもとでも粉々に…
被害はこの1体だけではなかった。


館林市緑のまち推進課 瀬下覚さん:
こちらはたたかれ粉々になりまして、こちらも同じく破壊されたという形で。

橋のたもとには「タヌキの像」と「茶釜の像」の2体が設置されていたが、2022年12月、無残な形で破壊されていた。

被害に遭った2カ所は直線で約300mの近さ。
シンボルの“タヌキ” 市民からは怒りの不安の声
現場近くの茂林寺には、タヌキが茶釜に化けるという童話『分福茶釜』のモデルとされる茶釜が伝わり、参道にはタヌキがずらり。


お守も「他抜き(タヌキ)守り」、“他を抜く”ことに掛けて、必勝のお守りとして人気だ。


さらに館林駅前には、大きいものから小さいものまで、いくつかのタヌキの置物が置かれており、マンホールにもタヌキの絵が描かれている。

まさに館林市のシンボルとなっている「タヌキ」。土産物店の店先にもタヌキの置物が1000体以上も並んでいる。

土産物店の店主は、今回のタヌキ像の破壊に怒りを隠せない。
土産物店店主:
(タヌキは)館山全体の象徴みたいなものなんです。タヌキのおかげで有名になっちゃいましたから。もっと皆さんに(タヌキは)大事にしてもらわなきゃならない。我々も相当煮えくりかえってるんだけど、誰があぁいうことやるのか。

館林市民からは不安の声も聞こえた。
館林市民:
市民として残念だけじゃなくて、怖いなと思いました。そういう人がいるってことが。

館林市は警察に被害届を提出。これ以上被害が出ないよう巡回を増やし警戒している。
(「イット!」1月27日放送分より)