政府は、プライマリーバランス=基礎的財政収支の最新の試算を公表した。
防衛費の増額などで2025年度の赤字幅は前回の見通しから3倍に膨れた。
プライマリーバランスとは国や自治体の行政サービスが税収などでまかなえているかどうかを示す指標で、2000年代は赤字がずっと続いている。
政府は半年に一度、試算を示していて、最新のものではGDP=国内総生産の実質成長率が2%程度で続くことを想定した場合、プライマリーバランスは2026年度に黒字化する見通し。
さらに、このままの歳出改革を続ければ2025年度の黒字化目標も「視野に入る」としている。
一方で、防衛費の増額などで2025年度の赤字幅が前回の試算から3倍に拡大していて黒字化への道のりはより厳しくなっている。
岸田首相は、「不確実性が高まる中でこうした姿を実現することは容易ではないが、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性の信認が失われることがないよう、経済再生と財政健全化の両立に努めていく」と述べた。