高齢者による万引きが社会問題になる中、東京都品川区のスーパーで万引きGメンが店内を巡回していると…。
万引きGメン:
ちょっと目線が気になる人を見つけました。
Gメンが目をつけたのは、カートを押しているこの女。

万引きGメン:
カートの手前には落花生かな。左手に掛けている、マイバッグの手のかけ方が気になります。

万引き犯は、盗む商品を手が届きやすいカゴの手前に入れることが多いという。女の後を追跡する。
通路の死角で…柿の種と明太子をバッグに詰め込む
万引きGメン:
うわーこの見方は周りを警戒しています。後ろ、周りを横目で気にしているんだね。

そして、通路の死角に入った次の瞬間。カゴの手前に入れた柿の種を、マイバッグの中に入れた。

商品棚に囲まれ、周りから見えにくい場所を選んで犯行に及んだのだ。

さらに女は…。

万引きGメン:
右手を動かしている。バッグ隠匿現認、5時32分。「かねふく」をバッグに押し詰めています。

今度は明太子をバッグに入れた。そして、レジでカゴの中の商品だけ会計を済ませると、カートを返して出口へ。

女が店を出たところで、Gメンが声を掛ける。

万引きGメン:
すみません。バッグの中の商品がまだ未精算のようなので。お戻りいただいてよろしいでしょうか。
女は素直に応じた。事務所で話を聞くと…。

万引きGメン:
改めまして、未精算の商品はどちらになりますか?払っていない商品はどちらになりますか?
万引きした女A:
これ。

万引きGメン:
こちらの合計4点で間違いないですね?
万引きした女A:
はい。

女が盗んだ商品は、柿の種3袋に明太子。合計2023円。

女の財布の中には5万円以上の現金が入っていた。それなのに、なぜ万引きをしたのか?
「イライラして」夫婦関係に悩み 警察への通報に動揺
万引きGメン:
こちらのテーブルに出ている商品については、なぜ黙って持って行ってしまったんでしょうか?

万引きした女A:
なんかイライラしちゃったから。

70代の女は夫と2人暮らし。夫婦関係がギクシャクし、そのストレスから万引きしたと話す。

万引きした女A:
(夫は)何も分かってくれない。私も話そうともしないから、もう一緒にいる意味なんてないんですよね。

店長:
お店としてもさ、理由はどうであれ、商品を持って行かれちゃうとね、困っちゃうんですよ。それは分かりますよね?
万引きした女A:
はい。
店長:
今回、お巡りさん呼びますので。それでちゃんと反省してください。
警察を呼ぶと告げると、女の様子が変わった。

万引きした女A:
やだ、お父さん絶対そんなの許す人じゃないから。
店長:
それはしょうがない。

万引きした女A:
許してください。
店長:
それもね、自分でしたことの代償だから。

万引きした女A:
もう絶対しないから。やだやだ、やだやだ。もうウチにいられない。私もうダメだ、わー。お父さん絶対そんなの許さない。許さない許さない。殺される。


通報を受けた警察官が到着すると…。

警察官:
あなたこれ初めて?正直に言って。初めて?何回かあるの?
万引きした女A:
1回あります。

警察官:
それ、いつくらい?
万引きした女A:
2~3年前。
女が万引きしたのは、初めてではなかった。万引きは、10年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる犯罪だ。

孫の前でも堂々 ジュース買わず販促品を何個も…
続いては、カラフルなマイバッグを肩からかけたこの女。

1週間前の映像では、マイバッグからジュースの景品のマグカップを取り出していた。

このマグカップは、ジュースを4本買うと1個もらえる景品だ。

それを孫の目の前でも万引きしていた。
孫:
(ジュース)買わないとそれ、もらえないの?
万引きした女B:
ううん。

孫に指摘されても、かまわず景品をバッグに詰め込む。
女はまた来るのか。Gメンが警戒していると女が現れた。景品の万引きを警戒し、Gメンが追跡する。

万引きGメン:
景品1個、2個。やりますよあれ。景品2個、カゴに入れてる。
そして…。

万引きGメン:
あっ!ほらほら、入れた入れた。見ました?今。もう(女に)言ったほうがいいな。泥棒ですよ、基本。

女は景品のマグカップを2個、マイバッグに詰め込んだ。

Gメンはレジで女がジュースを買っていないことを確認。店を出たところで声を掛ける。
万引きGメン:
すみません、お客さま。私、お店の者なんですけれど。
万引きした女B:
はい。

万引きGメン:
毎回、景品のカップを持って行かれてるじゃないですか?あれって、ルール分かって持って行ってます?
万引きした女B:
あーごめんなさい。

万引きGメン:
ちょっと事務所に来ていただいていいですか?
万引きした女B:
はい。
ルールは認識「友達も一緒になってしたから」
事務所で、マイバッグから出した景品のマグカップについて聞くと…。

万引きGメン:
ルールはご存じ?
万引きした女B:
ルールは分かります。4本買ったら景品でもらえる。
万引きGメン:
そういうことですよね。
万引きした女B:
まあ、いけないことだとは知ってますけどね。

万引きGメン:
万引きと一緒ですよ。
万引きした女B:
そうですね。申し訳ないです。
さらに女の口から、驚くべき言葉が飛び出した。

万引きした女B:
友達も一緒になってあれ(万引き)したから、つい取って入れたんですけど。

万引きした女B:
周り(の知人)からも、みんなそういうふうに「景品はもらっていいのよ」とかって、周りから言われて。そこに乗ったのが自分もバカだった。

女の知り合いの間では、景品を万引きするのが当たり前になっていたというのだ。改めて、女が万引きした時の映像を見てみると…。

知人:
この色ばっかりだもんな。
万引きした女B:
ん?

知人:
こんな色ばっかり。何個いる?
万引きした女B:
あ、待って。落っこちちゃう。

知人:
3つ取ってあげる。3つ。
万引きした女B:
うん、3つ取って。
知人:
3つ取った。この色ね。

女の知り合いも、マグカップを3つもマイバッグに入れていた。景品とはいえ、万引きは万引きだ。

女は警察署で、さらに厳しい取り調べを受けることになった。
(「イット!」1月23日放送)