古市憲寿の「エンタメ社会学」。今回は、現在放送中の「罠の戦争」で、6年ぶりに連続ドラマの主演をつとめる草彅剛さんです。パワー全開で古市を圧倒した草彅さんですが、日常の「喜怒哀楽」について聞くと、気になるあのエピソードも語ってくれました。
6年ぶりの連ドラ主演…同じスタッフ“集結”に感動
古市：テレビ、ばーって出るの久しぶりですか？
草彅：そうですね、6年ぶりのドラマなので、朝から番宣したりとか、テレビに出る機会っていうのがちょっとすごい増えたので、懐かしいですね。やっぱりフジテレビ、ここに来ること自体が本当に本当に久しぶりなので、「俺レインボーブリッジ渡ってるわー」みたいな。実感しちゃって。
古市：一時期、週に何回もね。渡られてたわけじゃないですか。
草彅：そうなんですよ。人生ってのは不思議ですよね。
古市：いろんな時期がね。
草彅：そうですよね。やっぱ変わるというかね。
古市：でも、ドラマ主演、6年ぶりということで。身構えるのか、それとも、意外と自然にもう入れたのか。
草彅：スタッフの方がほぼ一緒なんですよね。だからそれ本当に大きくて。もう撮影1日やったらなんか元通りになったっていうか。
古市：すごいなじめたっていうか。
草彅：なんかみんな僕のこと愛してくれてるんですよ。
古市：いやいや愛してますよ。そりゃ。
草彅：俺たぶん好かれてると思うんだよね。6年ぶりとかで、なかなか同じスタッフの人は集まらないじゃないですか。それ自体が感動するっていうか。
古市：そうか、草彅さんのために、みんなが集まって。
草彅：そう、たぶん、僕のために集まってくれてると思う。
草彅さんの“喜怒哀楽” 「喜」共演の井川遥さんとのLINE交換にドキドキ
古市：最近嬉しかったことって聞かれたら何て答えます？
草彅：さっきナッツ食べて、あの落花生が大好きで、ほんと好きなんですよ。俺、次の人生ナッツ業やりたい。
古市：ナッツ屋さんとかナッツ輸入業とかをしたい？
草彅：ナッツ屋さんやりたいの。あれ、かなりのルートがあって…。
古市：もうちょっと何かありますか？
草彅：嬉しいことですか？
古市：嬉しいこと。
草彅：井川遥さんと連絡先を交換した。
古市：ほう。
草彅：嬉しくないですか？ 結構ドキドキしちゃってて。
古市：ドキドキとかするんですか？
草彅：なんかちょっと「今日よかった、いいシーン撮れたね」みたいな、送られてきたりとか、ちょっとそれについて送るときに、一回打ったのをちょっと打ち直したりするんですよね。おー！と思って。「俺、打ち直してる！」と思って。
古市：ドキドキしてるんですね、ちょっと。
草彅：そう、なんか。
古市：でも、大スターがそんな緊張とかするんですね。いまだにね。
草彅：僕、結構緊張しますよ。いい意味で、いつも慣れないっていうか。お芝居もそうなんですけど。でも、それは逆にいいなと思っている。「緊張しなくなったら…」、よく言うじゃないですか、「ダメだよ」みたいな。
古市：そうですね。
草彅：先人の方たちが。本当にその意味がよくわかって、この仕事、長く続ける秘訣はいかにずっと緊張していられるかなっていう風に、最近思う… いいこと言ってましたね、俺ね！
古市：いいこと言いましたよ。
草彅：俺いいこと言ってるな！今。言っちゃったね。あの、もうちょっと若い時なんか、30代とかのときは、そういう自分が少し嫌だった時もあったんですよ。カッコ悪いな、みたいな。でも、むしろ今はそういう自分かっこいいなって。「俺、この歳でこんなに緊張してる」。
SMAP時代と今…変わったことは？
古市：SMAP時代と今で、ちょっと変わったなと思います？
草彅：うーん、いや、基本的には変わってないけど、やっぱ環境が変わったので、その中でやっぱり自分でこう、一人でYouTube撮ったりとか。だから、一人でしゃべる時間ってのは増えましたよね、やっぱりね。グループよりかね。誰かがしゃべってくれるじゃないですか、突っ込んでくれたりとか。それやっぱ助かりましたよね。一人ってやっぱり、しゃべる機会が多くなるなみたいな。まぁ当たり前なんですけど、大変だなぁって。そんなところはやっぱり、ちょっと変わりましたかね。
古市：喜怒哀楽でいうと、じゃあ、「怒り」っていうのはあるんですか？
草彅：あ、僕は常に怒ってますよ。
古市：あ、そうなんですか。たとえば？
草彅：朝起きてこっちの右目が開かなくって、なんか「ここの皮膚老化してんじゃねーかな？」とか、常に何かに怒ってる。時間が無いとかもそうだし。そういう日常的な中に感じてる怒りで。
古市：怒りは、でも、どう解消するんですか？
草彅：運動とかね、結構手っ取り早いですよ。大体のことは運動して寝たら忘れる。ちょっとつまずいたり、イラッとしたことあったとしても、YouTube見て、なんか30分ぐらい運動して、ちょっと汗かいて、風呂入ったらお腹空いてきて、好きな肉とか焼いてたら、「さっきなんであんなイライラしてたのかな？」ってほんと思うんですよ。
古市：でも芸能生活長いと、許せない人とか、嫌な思い出とか、そういうのはなかったですか？
草彅：いや、ないことはないですけど、敵は自分なんですよね。他の人のせいにしてるだけっていうか。結局、自分自身の気持ちじゃないですか、嫌なことも。コントロールできることって、自分の気持ちだけなんですよ。なんか、そう思うと敵も味方もやっぱ自分だけなんだなって……カッコいいっすね！おーカッコイイ！ドラマの台詞ですよ。「罠の戦争」でね。「敵も味方も自分だけなんだ」、これ出てくるかもしれないですね、11話ぐらいで。
古市：すごい元気な感じがすごいばーっと出てくるんですけど、落ち込むこととかもあるんですか？
草彅：うーん、あんまりないですね。なんか寝ちゃうんだよね。あのね、悩んで寝れないっていうことがなくて。もちろんね、僕も人間ですから悩んだりとかくじけたりすることはあるんですけど、でも、眠くなっちゃうと寝ちゃうんですよ。で、朝になってくると半分忘れちゃったりとかして。そういう自分がなんかおもしろおかしくなっちゃうっていうか。
古市：本当にもっと大スター然としてるのかと思ったら、こんな言いやすい、話しやすい方なんですね。
草彅：すごい言いやすいと思う。
古市：でもちょっと自分がなめられてるなって思うことはないですか？
草彅：あ、それはあるね！うん、もうね、なんかそれもいいっていうか、いい言葉で言うと親しみやすいのかなって。まぁ、そんなことを考えてるうちになんか楽しくなってきて。
中居くんに「心配だったので連絡」つかみどころのないのが彼の魅力
古市：最後にこの、喜怒哀楽の楽ってことなんですけど。まぁ楽しいとか…
草彅：ギター弾いてる時間が結構好きですね。10年ぐらいやってるんですけど。古いギター好き。
古市：今、会いたい人とかいますか？
草彅：ブルーノマーズ。
古市：なんか、去年日本でライブやってましたよね。
草彅：そう、慎吾ちゃん見に行ったらしくて、慎吾ちゃん行ってんなら、俺も行きたかったなと思って。
古市：慎吾さんとか吾郎さんとかやっぱり会うことは、頻度は多いんですか？
草彅：まぁ仕事でですね。プライベートではほぼ、昔から会わないんですけど。
古市：中居さんとは会ってます？
草彅：中居くんは会ってないですね。
古市：でも、中居さんほんと、元気になってよかったですよね。
草彅：そうですね。ちょっと連絡したりとかはしてます。たまに。やっぱり心配だったので、連絡、まぁしてますね。皆さん本当に心配してたからね。「大丈夫、大丈夫」しか言わないからね、基本的にね。ほんと、元気な姿見れてよかった。
古市：よかったですよね。むかし番組で『ミッドナイトスワン』とりあげた時は、嬉しそうになんかそのVTRとか、見てました、中居さん。
草彅：あ、そうですか。まぁなかなかね、何を本心とされているかよくわかんない人なんでね。
古市：長く一緒にやってもわかんないですか？
草彅：みなさんもご存知ですけど。どれが本当なのかってもう何十年も付き合ってきても。まぁだから、つかみどころがないというか、それがね、中居くんの魅力っていうか。不思議な方ですよね。もう後にも先にもあんな不思議な人は会ったことないというか。
古市：あ、そうですか。草彅さんから見ても不思議。
草彅：うん、不思議。
古市：でも、草彅さんも不思議と思われてるんじゃないですか？
草彅：僕も不思議ですけど、まぁまたなんか路線が違うっていうか。
「めざまし8」谷原章介さんとのつながりは“あの時”
古市：この番組、谷原章介さんがMCなんですけど
草彅：あ、章介くん
古市：章介くんとは何か交流は？
草彅：章介くんはね、僕がね、あの、これ言っちゃうとちょっとあれですけど、裸で捕まった時にね、章介くんお手紙くれて。絵をくれて、章介くんが。「トイレに飾ってる」って章介くんに言ったら、「剛くん、トイレに飾る絵ってあんま気に入ってないやつだよね？」って
古市：気に入ってないからトイレっていうわけではなく。
草彅：違う、そこがすごいハマってて。
古市：いつも見るってことですよね、むしろ。
草彅：そう。プライベートで交流無いんですけど、本当に僕の心の中に在る方。
古市：心の中に場所があるっていうか。
草彅：章介くんのスペースあって。そんなに僕も仲良くないんですけど、仲良くはないんだけど。
古市：けど、ちゃんと心の中に場所があるっていう。
草彅：あるの。最近はね、ドラマとか共演ないんですけど、お芝居で一緒になりたいなと思ったりします。
古市：草彅さん、きょうなんかね、印象すごい変わりました。なんか、コロコロ変わります、ほんとに。
草彅：そうですか。
古市：5分前と今も違うっていうか。
草彅：けっこう俺イイやつでしょ？
古市：イイやつだと思います。
草彅：自分で言っちゃってっけどね。
古市：でも、自分で言ってくれたほうがありがたいです。
草彅：そうですか。でもなんかそういうポジティブなことを言った方が、もうストレートに言った方がいいなと思って。あんまりこう周りの目が気にならなくなってきました。
(めざまし8「エンタメ社会学」1月23日放送より)
