2019年、東京・池袋で起きた暴走死亡事故。
その遺族を侮辱した罪などに問われている男に、異例の形で有罪判決が言い渡された。

2022年3月、事故の遺族である松永拓也さんのツイッターに「金や反響目当て」などと書き込み、侮辱罪などに問われている油利潤一被告(23)。
これまでの裁判で弁護側は「松永さんを侮辱する意図はなかった」として、侮辱罪について無罪を主張していた。

13日の判決公判で、東京地裁は油利被告に対し、主文を後回しにする異例の対応を取り、先に判決理由を読み上げた。

裁判官は「被害者の心情に一切配慮をせず、一方的に社会的評価をおとしめた」として侮辱罪の成立を認めた上で、油利被告が「二度とインターネット上で発信しない」と誓っていることなどを踏まえ、同時に争われていた偽計業務妨害罪については「今回に限り執行猶予を認める」と判断。

偽計業務妨害罪で懲役1年・執行猶予5年、侮辱罪については拘留29日とする判決を言い渡した。

判決後、会見を開いた松永さんは、油利被告に対し民事裁判を起こす考えを示している。

松永拓也さん:
彼にはまだ民事責任が残っている。私は彼に対して民事裁判も考え始めています。しようと思っています。
(「イット!」1月13日放送分より)