手に汗どころではない恐怖

京都駅前のシンボル、京都タワー。
東海道線が開通した1964年に完成し、地上100mの場所にある展望室には、いまや年間70万人の観光客が訪れる人気スポットのひとつだ。

その京都タワーの展望室のさらに上、てっぺんのきわめて細いところ、水の舞台(12m)の実に10倍、120.9mの高さからまさかのバンジージンプができるというのでいってみた。

駅前のビルがひしめく場所でまさか本当にバンジーができるわけはなく、VRバンジーだ。

VRとはいえ、360度京都市内を一望できるのはなんともステキな体験だが、高度120mの足元は金網…そしてカウントダウンとともに金網の扉が開き強制的に落下
強風が体に吹き付くリアルさに思わずベルトを握りしめる。気が付けば手に汗びっしょり。この完成度、まったくもって侮れない。

訪れた客も「これはあかんやつやー!!」と叫び出し、さらに恐怖のあまり絶叫しながらプルプルと震えだす。

大のおとなが恥ずかしげもなくこんなことになってしまうほどの迫力なのだ。

社長がぼそっと「バンジージャンプできないかな」

今年で開業54周年を迎える京都タワー。これまでに2900万人以上が訪れた人気観光スポットのひとつだが、京都への観光客数が年々最高を更新する中、課題はそれに比例して来場者数を増やすこと。新たな客はもちろん、リピーターにも来てほしい。

いまや寺院仏閣までもが「ネット拡散」を狙い、奇抜な動画を作成する時代。そこで、社長が「京都タワーからバンジーができたら、おもしろいじゃないか…」とあまりに無謀とも思える企画をぼそっと発したことでスタートした、京都タワーからのバンジージャンプ構想。
真剣に考えること3年。ついにこのVRバンジーが誕生した。

いまや、人気観光スポットも次々にアイディアを繰り出していかないと生きていけない時代なのだ。その結果・・・

来場者数が増えた!

京都タワーホテルによると、「天候の問題もあるし、VRだけが影響しているとは思わないが・・・」と謙遜しつつも、10/1~10/4の展望室の来塔者数は前年比で約20%減少したにも関わらず、バンジー開始後の10/5~は対前年比で5%程度上昇したという。

奇抜なアイディアは、ひとまず成功したのだ。

しかし、この企画は試験的な意味合いもあり、12月24日までの期間限定。

京都への観光客数増加の裏で、アイディア競争は延々と続く。

(絶叫系には自信があり、バンジージャンプに興味があった私ですが、VRを体験してみて、絶対に本物を飛ぶのはやめようとおもいました)

(執筆:フジテレビ プライムオンラインデスク 森下知哉)