桜田大臣の答弁が国会で大炎上

桜田義孝五輪相の国会での「しどろもどろ答弁」の余波が止まらない。

きっかけは11月5日の参議院予算委員会で、立憲民主党の蓮舫参院幹事長から、2020年の東京オリンピック・パラリンピックをめぐる大会ビジョンやコンセプトに関する質問を受けたが、桜田大臣は自力で答えることができず、度々審議が止まったことだ。

さらに、東京五輪に関する政府の支出1725億円について、「1500円」と答えてしまったほか、蓮舫氏を「レンポウさん」と言ってしまったことなども失笑を買い、閣僚席で大汗をかき続けることとなった。

質問する立憲民主党・蓮舫参院幹事長(11月5日・参院予算委)
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答弁する桜田義孝五輪相(11月5日・参院予算委)

その後、桜田氏は、しどろもどろの答弁を繰り返したことについて、「事前に質問通告が無かった」と釈明。しかし、蓮舫氏は「質問通告していた」と反論し、7日に開かれた参議院予算委員会の理事会で、自民党側も「質問通告はあった」と認めたため、桜田氏は、金曜日の定例会見で発言を撤回し、謝罪することになった。

桜田大臣の経歴と閣僚起用への不安の声

一躍、有名になった桜田大臣は当選7回の68歳。建設会社の経営者から県議などを経て衆院議員となった。以前は小渕派(現在の竹下派)に所属していたが、現在は二階幹事長が率いる二階派に所属。派内では内閣改造の前から「入閣待機組の筆頭格」との声もあがっていた中、念願の初入閣を果たした。

ただ桜田氏については、過去に失言があったこともあり、閣僚としての答弁能力について不安視する声が党内で出ていた。また、文部科学副大臣の経験はあるものの、五輪担当という職務に精通しているかについても疑問の声が出ていた。

汗をぬぐう桜田五輪相(11月5日・参院予算委)

悪いのは誰?批判と同情と安堵の声

それでも入閣が実現した背景にあるのが二階氏の剛腕だ。二階氏は、早くから安倍首相の三選に尽力したため、先般の内閣改造ではその論功行賞で、二階派から、桜田氏と吉川農水相という入閣待機組、そして片山さつき地方創生相の3人が入閣できたと言われている。

自民党・二階俊博幹事長

そのため自民党内からは「二階派に配慮して、能力不足の人を無理やり大臣にしたことが問題だ。二階氏の求心力は低下するだろう」との声や、「問題をおこすのはいつも二階派だ」との批判の声も上がっている。

ただ二階派内からは、桜田氏について「とにかく人柄がいい」との声や「レンポウはさすがによくなかったが、集中砲火はかわいそうだ」との同情論が出ている。

桜田氏の大臣就任会見(10月3日)

一方で首相官邸関係者は「桜田氏もあそこまでとは…内閣府の官僚のバックアップもヘッポコ過ぎるんだよね」と桜田氏をサポートする官僚の能力不足を指摘している。

また、内閣改造で二階派と同じく複数の入閣待機組が閣僚に起用された麻生派の関係者は「こっちに鉄砲が向かなくてよかったよ」と胸をなでおろしている。

桜田大臣は名誉挽回へ猛勉強中だが…

今回の桜田氏による予算委員会での「ちぐはぐ答弁」を受けて、野党は、引き続き国会の場で、桜田氏の閣僚としての資質を問う構えだ。

当の桜田氏は「俺は大工(桜田氏は建設会社を一代で立ち上げた)だから・・・わかんないこともあるよ」と周辺に弱音を吐いているが、「努力に勝る天才はなし」という座右の銘どおり、官僚のレクを聞いて猛勉強中だという。

それでも桜田大臣の答弁が引き続き迷走すれば、国会での審議が停滞するのは確実で、今後の発言ぶりに与野党が注目している。