プレスリリース配信元:TDB

人手が過剰とする割合も増加、特に「旅館・ホテル」で顕著

2019年度の人手不足倒産は前年度比14.8%増の194件となり、6年連続で過去最高件数を更新するなど、人手不足が企業活動に及ぼす悪影響は深刻になっている(帝国データバンク「人手不足倒産の動向調査(2019年度)」)。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響で企業活動が制約されたことで国内景気が急速に悪化しており、従業員の雇用など「ヒト」に関する動向が注目されている。 そこで、帝国データバンクは人手不足に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年4月調査とともに行った。


<調査結果(要旨)>
従業員の過不足感

1.正社員が不足している企業は31.0%(前年同月比19.3ポイント減)となった。4月としては4年ぶりに4割を下回り、人手不足割合は大幅に減少している。また、人手が「過剰」とした企業は21.9%で、同13.5ポイント増加となった。業種別では「農・林・水産」「建設」(ともに48.2%)が最も高く、「メンテナンス・警備・検査」「電気通信」「情報サービス」が続いた。人手不足割合が大きく減少した業種が多いなか、「電気通信」は在宅勤務の需要が増したことで大幅に増加した

従業員が「不足」している割合(各年 4 月)

2.非正社員では、企業の16.6%で人手が不足していた(前年同月比15.2ポイント減)。4月としては7年ぶりの1割台となった。業種別ではスーパーマーケットを含む「各種商品小売」が55.3%(同0.8ポイント減)で最も高い。次いで、「電気通信」「農・林・水産」などが続いた


従業員が「過剰」としている上位 10 業種

3.人手が「過剰」と感じている企業が急増している業種もある。「旅館・ホテル」はインバウンド需要に支えられて人手不足状態が続いていたが、新型コロナウイルスの影響で業務量が減少し、人手が過剰とする割合は正社員、非正社員ともに全業種で最も高くなった


4. 今回の調査ではこれまでの人手不足割合に大きな変化が起きていたが、新型コロナウイルスの影響で経済活動が大幅に制約され業務量が減少したことが主因と考えられる。しかし、生産性の向上による根本的な人手不足の解消とは異なるため、業務量が徐々に回復する過程で再び人手不足割合が高まる可能性がある。また、いわゆる「ポストコロナ」における採用の見送り、失業者の増加、雇用者の減少といった雇用動向に注視する必要があろう。

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