東京・渋谷の人気風俗店が、公然わいせつの疑いなどで摘発された。店名は「スッキリ」。当サイトでも既報だが、警視庁保安課などは、新たに、”会長”と”社長”を逮捕した。

ボックス席には全裸の男女

公然わいせつと風営法違反の疑いで逮捕されたのは、渋谷区道玄坂のピンクサロン(ピンサロ)「スッキリ」の実質的経営者・浅田孔明容疑者(54)と、運営トップの”社長”だった谷本英人容疑者(48)だ。また、浅田容疑者の妻が代表者となっている運営会社「孔明」も同容疑で書類送検された。

逮捕された”会長”の浅田孔明容疑者(54)(3日 渋谷署)
逮捕された”会長”の浅田孔明容疑者(54)(3日 渋谷署)
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逮捕された”社長”の谷本英人容疑者(48)(3日 渋谷署)
逮捕された”社長”の谷本英人容疑者(48)(3日 渋谷署)

先月5日、保安課などの捜査員が、「スッキリ」の店内に踏み込んだ際、ボックス席では、20代の女性従業員が、30代の男性客を相手に、性的サービスをしていたという。当時、2人とも全裸だったとのこと。

ボックス席には扉がなく、隣席との仕切りは低くしてあり、性的サービスの様子が通路などから丸見えの状態だった。店の構造として、あえて、他の客からも見えるようにしていたのは明らかだったという。

ピンサロ業界最大手 摘発逃れの手口

このため保安課などは、男性従業員の他に、全裸だった女性従業員と男性客の合わせて8人について、公然わいせつの現行犯で逮捕。その後の捜査で、運営会社「孔明」側の関与を特定し、実質的経営者である浅野容疑者と、”社長”の谷本容疑者の逮捕に漕ぎつけたという。

店から押収されたパソコンなど(先月7日 渋谷署)
店から押収されたパソコンなど(先月7日 渋谷署)

上記の公然わいせつ容疑だけではなく、東京都公安委員会の許可を得ずに、風俗店を営業していたことも判明。逮捕容疑には、風営法違反も加えられた。そして、捜査の過程で明らかになったのは、浅野容疑者らの驚きの営業実態だった。

「孔明」は、「ピンサロ業界最大手」を謳って、20店舗以上を展開していた。しかし、浅野容疑者らに捜査の手が及ばないよう、従業員の名義で店を営業していた。この従業員には、名義料として10万円が渡されていたという。

同一ビルに3つの店舗で”横滑り”

店の法人登記にも、その従業員の名前が、”経営者”として記載されていた。しかし、従業員たちは、浅田容疑者のことを”会長”と呼んでいたそうだ。他にも、巧妙な、”営業停止”対策も判明した。浅野容疑者らは、「スッキリ」が入居するビルに、3つの店舗を構えていたという。

「スッキリ」は、ビルの地下1階で営業していた
「スッキリ」は、ビルの地下1階で営業していた

しかも、3つの店舗の中に、空き店舗を設けていたそうだ。仮に、営業中の1店舗が、営業停止処分を受けた場合、その店の女性従業員らを、そのまま空き店舗に移して、「別のピンサロ」として、営業を再開していたという。

「スッキリ」に在籍していた女性従業員は、18歳~25歳のおよそ70人にのぼった。それだけの規模の女性たちが、同じビルの”別の店”に横滑りするシステムだった訳だ。当然、”別の店”も、浅野容疑者ではなく、従業員の名義で、営業されることになる。

グループ全体で数十億円売り上げか

事件の発端は、今年6月、警視庁に寄せられた情報提供だった。「社交飲食店でありながら、わいせつなことをしている」などの情報が複数寄せられたという。店内には、性的サービスをするボックス席がに9つ。来店者は1日で150人程度。

客引きはしておらず、ホームページやツイッターなどを通じて、客を集めていたという。男性客の半分が20代で、3割を30代が占めていたそうだ。料金は7000円~18000円。営業を始めた今年5月からのおよそ5カ月間半で、2億1000万円も売り上げていたとみられている。

調べに対して浅野容疑者、谷本容疑者ともに容疑を認めている
調べに対して浅野容疑者、谷本容疑者ともに容疑を認めている

風俗店がひしめく道玄坂でも、人気店として知られていたそうだ。なお、”業界最大手”の「孔明」は、グループ全体で、年間数十億円の売り上げがあったという。

調べに対して浅野容疑者は「ピンサロ営業の内容が、公然わいせつになることも理解していた」と供述。谷本容疑者も「ピンクサロンという業態が、公然わいせつに該当する違法な営業であることも知っていた」と容疑を認めている。

 
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