銀行マンを装い、マッチングアプリで知り合った女性に、ウソの投資話をもちかけ、現金250万円をだまし取った疑いで、57歳の男が逮捕された。男は、”結婚”をほのめかして、言葉巧みに、女性から金を引っ張り出していたという。

「少しぐらいなら増やせる」

逮捕された小川公央容疑者(57)(16日 下谷署)
逮捕された小川公央容疑者(57)(16日 下谷署)
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会社員の小川公央容疑者(57)は、去年4月、マッチングアプリで知り合った千葉県の女性に「大手銀行に勤務している。資産運用で金を増やしてあげられる」などと、ウソの投資話をもちかけ、現金250万円をだまし取った疑いが持たれている。

小川容疑者は、「小川俊彦」の偽名で、婚活などを目的としたマッチングアプリに登録。去年2月、被害者の女性と知り合い、3月には、直接2人で会ったという。その際、身の上話などをしているうちに、投資の話題も出たとのこと。

自らを”銀行マン”と名乗る小川容疑者は、「国内外の企業向けファイナンスを扱っている。自分には表に出ない海外の情報等も入ってくる。友達の運用もしている。劇的には増えないが、少しぐらいなら増やしてあげられる」と伝えたそうだ。

結婚ほのめかし 250万円を

被害者の女性が下谷署に駆け込んだのは、小川容疑者に金を渡した7カ月後だった。
被害者の女性が下谷署に駆け込んだのは、小川容疑者に金を渡した7カ月後だった。

翌4月、東京・新宿区の飲食店で2回目に会った際、小川容疑者は「将来一緒になることを考えている」「一生、仲良くしていける自信があるし、生活をともにすることも視野に入れて欲しいと真面目に思っている」などと結婚をほのめかしたそうだ。

かなりトントン拍子で、親密な関係に発展していたのだろう。すっかり「この人ならば信用できる」と思った女性は、小川容疑者に、現金250万円を渡したというのだ。ところが、その後、返金を求めても、小川容疑者は「仕事で忙しい」などと取り合わなくなる。

そこで、去年10月、女性が意を決して、「250万円を返して欲しい」などとメールを送ると、驚きの返信が戻ってきたという。「頼る時だけ良い顔して、勝手ばかりメールするのは、もうやめて欲しい」と。それから小川容疑者は、電話にもメールにも対応しなくなったそうだ。女性が、警視庁下谷署に、被害相談をしたのは、翌11月のことだった。

「独身・未婚」が実はバツ3

小川容疑者は、被害者の女性について「記憶の中でハッキリしない」と話しているという
小川容疑者は、被害者の女性について「記憶の中でハッキリしない」と話しているという

今月14日、詐欺容疑で逮捕された小川容疑者は、「これまで出会い系サイトを利用して、お付き合いさせていただいた女性が何人かいます。しかし、その女性の中に、被害者の女性がいらしたのか、全く存じ上げない方なのかは、自分の記憶の中ではハッキリしません。いずれにせよ250万円という金員を受け取ったことはありません」と容疑を否認している。

不動産管理コンサルタント会社で働く小川容疑者だが、実際、1985年~2010年ごろまで、大手銀行に勤務していた過去があるという。なお、被害者の女性に「独身で結婚歴はない」とアピールしていたものの、本当は、バツ3だったそうだ。下谷署は、余罪についても捜査する方針。