新型コロナウイルスの感染拡大が、保護された野良猫や捨て猫の行方にも影響を及ぼしています。新たな飼い主を探す「譲渡会」を開催できず、保護団体は苦境に立たされています。

人懐っこく甘えたり、自由気ままに遊び回るネコ。

ここは、仙台市内の動物愛護団体「アニマルピース」の事務所です。

代表の菅原とみえさんは、保健所で殺処分されるはずだった捨て猫や野良猫など21匹を事務所を兼ねた自宅で保護しています。

活動を始めて今年で23年目、東日本大震災も乗り越えてきましたが、今、大きな危機に直面しています。

アニマルピース代表 菅原とみえさん

「もらい手が見つからないまま、どんどん増えて結局負担が大きくなっている。感染が収まらないうちは、会場での里親探しは難しい」

これまで月2回開いていた、保護したネコの里親を探す「譲渡会」。

会場には多くの人が集まるため、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念し、4月から開催を自粛しています。

代わりに菅原さんは、ホームページでネコを紹介し、引き取りを希望する人を募集しましたが…。

アニマルピース代表 菅原とみえさん

「相手がどういう人か判断がすごく難しい」

Q.ホームページから応募は?

「ない。そういう形式だと時間もとられる」

ネコは繁殖力が強いため、保健所に引き取られ殺処分される件数は、イヌの10倍から20倍に上ります。

県内では2014年度におよそ2600匹、2018年度はおよそ1100匹のネコが殺処分されました。

それでも、殺処分が年々減っているのは、アニマルピースのような保護団体が、「受け皿」になっているからです。

2018年度、県内の保健所から一般に譲渡され、殺処分を免れたネコはおよそ800匹。

このうち半数が、県内5つの保護団体への譲渡でした。

菅原さんも昨年度、保健所から170匹ものネコを引き受け、新たな里親につなげました。

アニマルピース代表 菅原とみえさん

「普段だけでも限界だけどコロナの状況で、救いたくても救えない」

保護団体の活動停滞の影響について、県の動物愛護センターは、「今のところ、殺処分の増加が懸念されるようなひっ迫した状況ではない」としています。

一方で、5月以降は、繁殖期を経て多くの子ネコが保護される時期に入るため、「予断を許さない」と警戒しています。

アニマルピース代表 菅原とみえさん

「私たちがいくら頑張っても、飼い主一人一人の意識が変わらなければ、ずっと同じ繰り返し。本当に一人一人の責任だけでも果たしてもらえれば、殺処分はゼロに近くなる。それが一番」