10月は乳がんに関する知識の普及などを目指す「ピンクリボン月間」です。
日本人女性が乳がんにかかる確率は9人に1人ともいわれています。
治療が一段落しても心身の不調が続く人たちをサポートしたいと活動している乳がん経験者がいます。
取り組みを通して女性が伝えたいこととは…。

今月下旬、富山市で開かれていた、ヨガとストレッチの教室。
参加していたのは、過去、乳がんにかかり手術を受けた経験のある女性たちです。

※高野かおりさん「今まで1年くらい『ない』状態だったんだよね」
※参加していた女性は「パンパンにエキスパンダー(医療器具)が膨らんだ状態だったから…」

4年前に胸を全摘出したのち、8月に再建手術を受けたばかりという女性も…。

乳がんに関する情報交換もしながら指導にあたるのは、高野かおりさん。
自身も乳がんの経験者です。

※ハートビートライフ・オカ選任講師 高野かおりさん「(がんの告知直後は)ショックというか真っ白。あまり何も考えられなくて」

4年前、当時もインストラクターとして働いていた50歳のとき、乳がんになった高野さん。
左胸を全摘出しました。(ステージ2Bと診断)

乳がんは、乳頭から放射状に張りめぐらされている乳腺にできるがんです。
罹患する年代は仕事や子育てに忙しい30代後半から急増。
ただ、早期発見・早期治療による10年後の生存率は90%以上ともいわれています。(国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」[全国がん登録])

社会復帰が早い人も多いという乳がん。
しかし手術の影響で、筋力が低下したり。
また、ホルモン療法の影響で、うつ状態に陥る人もいます。

※ハートビートライフ・オカ選任講師 高野かおりさん「(術後は)腕が上がらず自由に動かせないのでTシャツを着たりということも難しかった。退院して1カ月くらいは病院へリハビリに通えるが、そのあとは各自にお任せ状態に…」


治療が一段落したあとも続く心身の不調を和らげたい…。
高野さんは自身の経験から、乳がん経験者のためのクラスを立ち上げました。

実際、乳がんと診断された女性のうち、週に1回程度の運動を行っていた人は、運動をしていなかった人に比べ、再発リスク・死亡リスクが低くなったという報告もあります。(再発リスクは約25%減 死亡リスクは40%減 日本乳がん学会ガイドライン2019)

※ハートビートライフ・オカ選任講師 高野かおりさん「『この間も検査をしてきたよ』など同じ経験者同士だったら気兼ねなく話題に。日常から離れて、家でもない職場でもないどこかという感じで来ていただいている」

さらに高野さんは、乳がん検診の啓発にも力を入れています。

※ハートビートライフ・オカ選任講師 高野かおりさん「私も自分で触って発見した人間なので、実感として見つけられるはず、というか…。明らかにこれは、というよりは何となく指先に触るなっていう感じ」

乳がん経験者ではない女性たちが参加するクラスでも、乳がんでできる「しこり」を体感できるモデルを使って、セルフチェックを呼びかけています。

※ハートビートライフ・オカ選任講師 高野かおりさん「まずは(乳がんについて)ちょっと知っていただくということ。自分でチェックすることの重大さは、経験者として大きく感じるところ」

富山県の乳がん検診受診率は52.3%と全国(47.4%)を上回る数字です。
しかし高野さんは、女性の9人に1人が罹患する病気だからこそ、より多くの人に理解を広げたいと活動を続けます。(がん検診受診率 がん研究振興財団2019年)