健康保険証とマイナンバーカードの一体化について、岸田首相は、28日の会見で、紛失などで手元にマイナンバーカードがない人が保険診療を受けられるよう、例外的なケースの対応を政府として検討する考えを強調した。
会見で岸田首相は、「2024年秋に健康保険証の廃止を目指す。保険証の廃止後は、マイナンバーカードで保険診療を受けていただくことが基本だ」とあらためて述べた。
その上で、「紛失等の何らかの事情により手元にマイナンバーカードがない方が、保険診療を受けられる制度を用意する必要がある」と述べた。
そして、「様々な例外的なケースや資格を確認する方法など、細部への対応を充実させるため、関係府省による検討会を設置し、環境を整備を行う」と述べた。
さらに一体化について、「健康保険証を残したらいいとの声があるという指摘もあった」とした上で、「多くのデータに基づいたより良い医療を受けてもらうことができるなどのメリットがある他、現行の保険証には顔写真がなく、なりすましによる受診が考えられる。こうしたことを考慮して、保険証を廃止していく方針を明らかにした」と述べ、理解を求めた。