政府が経済安全保障推進法に基づいて安定供給を図る「特定重要物資」に蓄電池や永久磁石などを検討していることが分かった。

「特定重要物資」は、「国民の生存に直接的な影響が生じる」「供給が特定の少数の国に偏っていて、供給が途絶えた場合に甚大な影響が生じる」といった恐れがあるものを、政府が指定するもの。政府は、9月に閣議決定した「経済安全保障推進法」の基本指針に基づき、対象となる物資の選定を進めている。

13日、政府が「特定重要物資」に半導体や蓄電池、永久磁石を検討していることが分かった。

政府案では、蓄電池について「半導体が“産業の脳”であれば、蓄電池は“産業の心臓”」と位置づけ、日本が世界の約15%のシェアを占めるものの、中国・韓国のメーカーが日本勢の締め出しも意図し、急速に生産拡大の投資を開始していると分析。

また、蓄電池は「2050年カーボンニュートラルの鍵」とした他、「今後の電化・デジタル化の基盤維持に不可欠な物資」として、「蓄電池の供給不足は、主要産業に大きな影響を及ぼす」と指摘した。

「特定重要物資」に指定されれば、工場を国内などに移転する事業者に対して、政府が補助をだすことも可能となる。

蓄電池は、蓄電池本体や素材の製造事業者に対し、設備投資や生産技術開発のため、国が支援することが想定されている。

また、永久磁石については、「電化・デジタル化の進展に伴い、脳である半導体、心臓である電池とともに重要な要素を握るのが、筋肉であるモーターで、その性能を決定付けるのが永久磁石」として、今後も市場が成長する見通しとしている。

一方で、永久磁石の原料の多くを中国に依存していて、「供給が途絶えるリスクが高い」として、製造能力の強化や新たな永久磁石の開発に取り組むべきとした。

政府はこのほかにも、LNG、クラウドなどの指定も検討していて、年内をめどに閣議決定する予定。

記事 1695 政治部

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