2018年に創業した株式会社ソラミチシステムでは、調剤薬局内のシステム企画・開発・販売を行っています。当社のクラウド電子薬歴『CARADA 電子薬歴 Solamichi』(以下、『CARADA 電子薬歴』)は、現在、1,200件以上(2022年9月時点)の薬局に導入されています。

『CARADA 電子薬歴』を導入に至った決め手のひとつとして多くの薬局から挙げられるのが、患者への服薬指導とその指導記録の薬剤服用歴(薬歴)への記載をサポートする機能『指導ナビ(特許取得済)』です。

 「薬剤師の活躍をサポートしたい!」という強い想いのもと開発された『指導ナビ』。その開発秘話と機能について、代表取締役 田浦貴大と経営企画部 部長で薬剤師の遠藤 馨の対談を通じて紹介します。



代表取締役 田浦貴大(左)と経営企画部 部長 薬剤師 遠藤 馨(右)


地域医療の中でその役割の重要性が年々高まる薬剤師。一方で、業務負担も増え続けている


―薬剤師は忙しい、というイメージがあります。遠藤さんは、薬剤師として勤務していた経験がありますよね。薬剤師時代はやはり多忙だったのでしょうか。


(遠藤)私は、2009年から2015年まで、調剤薬局の薬剤師として勤務していました。勤務していた店舗の中でも小児科クリニックに近い店舗は非常に混雑し、例えばクリスマスシーズンには、平日は診療開始の9時から終了の21時まで患者さんが絶え間なく来局し、土曜日には受付開始から10分でオンライン事前受付枠がいっぱいになる、という状態でした。

また当時は、調剤報酬改定にあわせて、2010年にはリスクの高い薬を服用する患者さんに対して指導を行う「特定薬剤管理指導加算(ハイリスク薬加算)」が、2012年には乳幼児への調剤に対して家族などへの服薬指導を行う「乳幼児服薬指導加算」が新設されるなど、患者さんへの服薬指導と薬に関する情報提供の重要性が高まりつつあった時期でした。

通常の業務でも多忙を極めているのに、薬剤師がやらねばならない業務がどんどん増えているように感じていましたね。


―当時に比べて、現在の薬剤師の業務量はどう変化していると思いますか?


(遠藤)私は2016年には薬局での勤務を離れましたが、その後の法改正で重視されている内容から考えると、薬剤師に求められている業務は、さらに増えていると思っています。

 例えば、患者さんの服薬期間中に薬剤師が服薬状況や体調変化を把握し、適切な指導を行う「患者フォローアップ」を実施することが定められ、患者さんから聞き取った服用状況やちょっとした体調変化を医師に報告する「トレーシングレポート」の作成が求められるなど、私が薬剤師として勤務していた時よりも薬剤師が担う業務の重要性が高まり、業務量も相当に増えていますね。



患者の安心安全な服薬のために奮闘する薬剤師をサポートしたい!その思いで一念発起し『指導ナビ』の開発が始まった


―薬剤師は日常業務でも多忙ということですが、その日常業務の中で一番時間をかけているのは何ですか?


(遠藤)多くの薬剤師は、患者さんが正しく服薬できるように、服薬指導に最も時間をかけたいと考えていると思います。しかし、私自身は、振り返ってみると、待合室に何人もの患者さんが待っているのを見ると、できるだけお待たせしないように、長期間同じ薬を服薬していて体調が安定している患者さんには、知らず知らずのうちに簡潔な服薬指導になるなど、一人ひとりに対して時間をかけた服薬指導をするのは難しかったように思います。

患者さんに「体調に変わりありませんか?」と問診して、「特に問題ないです」と回答いただくと、「では、そのまま継続して服薬してください。何か気になることがあればいつでもご相談くださいね」と声がけすることも多かったですね。

―特に体調に変わりがないという患者さんにも、服薬指導すべきことはあるのでしょうか?患者さん自身も安心して服薬していると思うのですが。


(遠藤)同じ薬を長期間にわたって服薬していて症状も安定している患者さんにも、本当に副作用などが出ていないかなど、踏み込んで確認したいと思っていました。しかし、そうした確認をするには時間がかかるので、頭の中では「やった方がいい」と理解していても、全ての患者さんに対してはできていなかったですね。

当時、服薬指導の前に過去の薬歴の確認をはじめ、薬の飲み合わせや詳しい副作用の確認などがより短時間でできる方法があれば、もっと患者さんのためにいろいろなことができただろうなと思っています。


(田浦)遠藤さんの言う通り、薬局窓口での限られた時間の中で服薬指導を行う難しさについては、私も何度も目の当たりにしてきました。私自身は薬剤師ではありませんが、医療系システム会社の営業コンサルタントとして、中規模チェーン薬局のエリアマネージャー業務を請け負っていた頃から現在に至るまで、相当数の薬剤師と一緒に仕事をし、薬剤師の業務を間近で見てきました。

客観的に見ていても「体調に変わりはない」と患者さんに言われれば、それ以上いろいろ聞くのは難しいだろうなと思う反面、質問の仕方によっては、患者さんからもっといろいろな情報を引き出すことができるのではないか、とも考えていました。

例えば、一言目に「体調に変わりありませんか?」と聞いていたのを「お薬を飲んだ後に手足に発疹などできていないですか?」「顔が青白くなったりすることはないですか?」という具体的な質問に代えることで、「手足にも発疹もできていないし、顔も青白くなることはないです。だから体調の変化はありません」と、正しく服用できていることを深掘りして確認できるようになりますよね。

そして、患者さんが来局するたびに、「服薬後に吐き気はありませんか?」「頭痛はありませんか?」など、毎回異なる具体的な質問をすることで、患者さんの些細な体調の変化にも気付けるようになり、より的確な服薬指導ができるのではないかと思っていました。

一方で、調剤薬局で扱う薬の種類は、現在は14,000種類以上もあり、日々新しい薬も生まれ、種類も増え続けています。そのような中で、「全ての薬についての詳細な知識を持ち続けることは、人間の記憶力だけでは限界なのではないか」という疑問もあり、だから、ICTの力で薬剤師の服薬指導をサポートしたい、と考え、『指導ナビ』の開発に至りました。



的確で迅速な服薬指導をサポートするだけでなく、薬剤師の継続的な学びにも貢献!


―『指導ナビ』では、具体的にどのように薬剤師の服薬指導をサポートできるのですか?


(田浦) 『指導ナビ』では、薬の内容に応じて服薬指導すべき項目はもちろん、複数回来局している患者さんの場合は、今回の処方内容と過去の服薬指導の履歴を踏まえて、今回指導すべき項目をシステムが提案します。前回と同じ薬を処方された患者さんにも、前回とは異なる指導内容が提案されるので、来局してもらう度にさまざまな角度からの服薬指導が可能です。

また、自身が考えている指導内容と、『指導ナビ』から提案された指導内容を見比べることで、システムを活用して、薬剤師自身が患者さんに問診すべき項目の二重チェックもできるようになっています。


(遠藤) 『指導ナビ』を使えば、最低限必要な知識がシステムから提供され、その時々で服薬指導すべき内容が可視化されるので、薬剤師にとっては大きな安心感が生まれると思います。

さらに、繰り返し使うことで、システムから提案された服薬指導の内容を薬剤師自身が自らの知識として習得し続けることもでき、薬剤師自身の成長にもつながっていくのが、『指導ナビ』ならではの特徴のひとつです。

薬剤師の皆さんには、『指導ナビ』で得た知識を活用して、患者さんのためにより良い服薬環境を提供してほしいですね。例えば、副作用の確認については、システムから提案された内容をそのまま伝えるのではなく、患者さんの性格や背景などを踏まえた上で分かりやすく噛み砕いて説明するなど、患者さん一人ひとりと向き合うことに力を注いでほしいと思います。


患者情報と処方内容から、毎回異なる指導内容を提案


薬剤師が時間をかけている業務のひとつである薬歴記載も、もっと短時間で、もっと詳細に記録できる!


―服薬指導の記録を薬歴に記載する必要がありますが、その薬歴記載も『指導ナビ』はサポートしてくれるのでしょうか?


(田浦) その通りです。服薬指導そのものも大変だと感じていたのですが、服薬指導の詳細や次回の来局の際の確認事項を全て薬歴に記録しなくてはいけないという点も、薬剤師の多大な業務負担になっていると感じていました。 


(遠藤)私が薬剤師として勤務していた店舗では、患者さんが多い中でも服薬指導に重点を置いていたので、服薬指導後は必要最低限の主な症状や申し送りのポイントだけを一行のメモ程度で薬歴に記入して、すぐに次の患者さんの服薬指導に移っていましたね。その後、最後の患者さんが帰られた後に、あらためて何十人分もの薬歴に追加記載するという状況でした。患者さんが増える冬場は終業が21時を過ぎることも多かったです。

そのため、口頭で服薬指導を充分にしていたとしても、薬歴に記載するのはポイントを絞った内容にとどまり、指導した内容の全ては記載できていなかったと思います。

(田浦)薬歴の記載としては、簡潔な内容になっていたということですよね。

そうすると、丁寧に服薬指導しているにもかかわらず、薬歴に記載された情報の不足により、厚生労働省による薬局への個別指導(※)の際に服薬指導が不十分とみなされてしまう可能性もあり、とても残念なことだと感じていました。

だから、ICTの力で、薬剤師が服薬指導するべき内容の確認に加え、実施した服薬指導の詳細な内容も記録に残せるシステムを開発しようと考え、『指導ナビ』でその両方を実現できるようにしました。


(※)厚生労働省 保険調剤の理解のために:薬局(令和4年度) 5ページ

https://www.mhlw.go.jp/content/000960919.pdf

(遠藤)『指導ナビ』を使えば、画面に表示された服薬指導の内容をクリックするだけで、薬歴にも簡単に反映できます。服薬指導の内容の確認だけではなく、指導が終わったらすぐにその指導内容の箇所をクリックすれば詳細を薬歴にも反映できるので、薬歴の記載内容の充実だけではなく、薬剤師の大幅な業務効率化にもつながります。私が薬剤師として勤務していた当時、『指導ナビ』があれば、服薬指導の内容の詳細をもっと効率良く薬歴に記載できていただろうな、と思います。


指導した項目にチェックをして、「薬歴へ反映」ボタンを押すと患者の薬歴に反映


ソラミチシステムの使命は、薬局のDXによって薬剤師の活躍と地域医療を支えること!


―『指導ナビ』をはじめとするシステム開発を通じて、今後、ソラミチシステムは、薬剤師をどうサポートしていきますか?


(遠藤)2022年の調剤報酬改定を見ても、薬剤師の対人業務の重要性はますます高まっています。加えて、在宅訪問への対応もより一層強化することを求められていくのではないか、と考えています。今後、労働人口が減少し、高齢者が増加していく時代の中で、薬局全体のDXの推進を通じてやるべきことが増える薬剤師の業務効率化をICTの力で支援し、薬剤師が患者さんと向き合う時間を創出するためのサポートをしていきたいですね。


(田浦)そして、薬剤師には地域医療の中心的存在になってほしいと思っていますし、そのためにサポートしていきたいです。

 例えば、患者さんの今までの病歴や服用してきた薬については、いつも薬を処方してもらっているかかりつけ薬剤師に聞いたら全てわかります、という状態をつくっていきたいですね。地域の医療機関の中で患者のことを一番理解しているのは薬剤師、と言われる環境づくりを支援していきたいと思っています。


(遠藤)田浦さんのいう通り、薬剤師は、薬のことだけではなく、患者さんの生活背景、家族構成なども把握していますので、地域医療における情報提供の担い手になれると思います。そのためには、医師と薬剤師など多職種との信頼関係を結んでいくことも必要になるので、普段から医療機関との情報共有をシステム上でシームレスに行えるようにし、必要なときには、顔を見て話し合えるような地域医療体制を整えるところまで、ソラミチシステムがサポートしていきたいですね。


(田浦)また、ゆくゆくは、お薬手帳を見れば服薬に関することはすぐに解決できる、といった患者さんにとっても便利な仕組みを整えたいと思っています。

例えば、お薬手帳にも服薬指導の内容を送信して、お薬手帳を見れば、薬の効能も飲み方も載っているという環境を実現していきたいと考えています。特に、服薬の仕方が難しい吸入薬などは動画も見られるようにしたいですね。


(遠藤)さまざまなツールやネットワークが発達しているので、お薬手帳への動画の送信などはぜひ実現したいですね。薬剤師を支援することに加えて、患者さんにとっても便利で、そして安心して服薬できる環境をつくっていきたいと思います。






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